回顧と展望

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夏至

2021年06月21日 16時04分56秒 | 日記

残念ながら日本では丁度梅雨のさなかで、今日が夏至、一年で一番日の長い日と言われてもあまり感慨はない。しかし、緯度の高い、寒い国では日光は自然の恵みであり、ましてやそれが一番長いとなればその日が重要な意味を持つことは容易に想像できる。夏至までは一年の中でも一番心地よい季節で当然ながら気分も高揚する、そしてその日を過ぎると日が短くなるし、風の中にどこかに秋が忍び寄ってきているように感じられるようになる。

北欧スウェ―デンやフィンランドではこの頃の日照時間が20時間ほどにもなって、一日中太陽が出ているという厳密な意味での白夜ではないが、夜でも真っ暗になることはない。夜10時を過ぎてもいつまでも沈まない太陽のせいで、そしてすぐに上ってくる太陽のせいで、つい時間の感覚がおかしくなって体内時計が狂ってしまうような奇妙な気分になる。毎年経験する現地に住んでいる人は慣れているのだろうが、日本などからの旅行者などはつい寝不足になってしまう。

一時期、北欧の仕事をしていたこともあり、この時期に北欧に出張するのはやはり楽しみだった。何度か見たことのある、夏至の行事で特に有名なのはスウェ―デンの夏至祭、その名も「Midsommar」ミッドソンマル。英語のMidsummerとほぼ同じだからわかりやすい。親しい友人たちとにぎやかに過ごすこの祭りに欠かさないのが、ドイツから伝わったという白樺の葉で飾られたポール、マイストング(Majstången)あるいはミッドソンマルストング(midsommarstång)と呼ばれるもの。そして、頭にはミッドソンマルクランス (Midsommarkrans)と呼ばれる花の冠をかぶる。

いつまでも明るい夏至の日、緑のポールの周りで花の冠を被って踊ることほど楽しいものはない。こういう時には極北の国に住んでいることを幸運だと思うだろう。

(SCANIAのHPから)

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