回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

腕時計

2021年06月14日 19時44分19秒 | 日記

どんなものでも、永久に動き続けるものはない。と判っていても長い間身に着けていて左程問題なく動いていたものが突然不調になるとなんだか力が抜けるような感じがしてしまう。今年3月には24年間乗り続けていた車が車検が通らず(修理部品が手に入らなかったため)、やむなく廃車になり買い換えることになったばかりだ。

今度は40年以上使っていた腕時計の日付が何故か動かなくなってしまった。気が付くと翌日になっても日付が変わていない。はじめは何か一時的な問題かと思っていたが何度修正してもやはり日付が変わらなくなった。どこかの部品が壊れてしまったのだろう。この時計は、当時JALのスチュワーデスをしていた友人に新しい時計を買おうかと思っていると話たところ、それなら免税品で良い時計が買えるよ、ということでヨーロッパに行ったときに買ってもらったロンジン(今ではこんなことをしたら多分税金がかかるのだろうが当時はまだのんびりしていた)。5年ほど前に一度秒針がはずれてしまったことがあり、二月ほどかけて修理をしてもらったことがあった。その時はスイスまで部品を取り寄せるなければならなかった。

今回も同じ代理店に修理に出さなければならないだろう。どの程度の修理になるか、そもそも修理できるのかも判らないが・・・段々といろんなところの部品が故障がちになっていくのかと思うと気が重い。時間自体は正確に刻んでいるので、問題は日付のところ。たかが日付、と言っても腕時計の日付は、普段なら気にもしていないのに、いつまでも同じままだというのは何とも落ち着かない。今どきはスマホがあるので腕時計がなくても不自由はないかもしれない。しかし、前世紀の遺物のようなものだと言っても、さっと腕を伸ばせば見ることのできる腕時計の便利さは、習慣として手放しがたいものがある。

修理に出すことに決めて(ただ、コロナ禍の今その代理店まで出かけるにはためらうところがあり、いつとは言えないが)、家の中を代わりの腕時計を探してみると、自分が初めて親に買ってもらったセイコースポーツマンの腕時計が引き出しの中にあった。これは中学校に進学したとき、腕時計がなくては不便だろうと買ってもらったもの。手巻き式で、防水、耐震とある。自動巻きではなく、ましてや電池式でもないので、一日に一度、リューズ(この言葉はもう今では死語になっているだろうか)を回してゼンマイを巻き上げなくてはならない。その当時は朝起きたらまずリューズをいっぱいに巻き上げるのを習慣にしていたと思う。50年を超えているし、今の時計を買ってからは殆ど使っていないので、もう動かないかと思ったがほぼ正確に動き出した。日付もきちんと変る。当時の日本時計の水準の高さというのか、あるいはたまたま頑丈なものに当たったのかもしれない。このタイプの腕時計は、オークションでは数千円で売られているようだ。骨董品としての価値はないが、自分にとっては中学、高校、大学の時間を刻んだ特別な存在。試験の終了時刻までを確かめた、バスや電車の時間に遅れそうになって一緒に駆けたことなど、この時計と時間を巡る記憶は数知れない。そして今回は、修理の間のリリーフとしてきちんと働いてくれる。

 

 

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ボディガード

2021年06月10日 06時06分46秒 | 日記

フランス・マクロン大統領が暴漢に平手打ちされている報道を見ていると改めて政治家がいかに危険な職業であるかを思い起こさせる。こういった、公然としたテロ行為(暴力行為)は、自分は安全な場所に身を置きながら暴力を礼賛したトランプの影響が世界中に広まっていることも実感される。今回の事件で暴漢はもちろんだが、たぶん同じくらいに大統領警備の不備・失態に非難が集中するだろう。不審者をあらかじめ見つけ出し事件を未然に防ぐこと、更にそれが出来なければその場で身を挺して大統領を守るという警備(ボディガード)の役目が全く果たされなかったからだ。

選挙に向けて大衆に近づきたい大統領とその間隙を狙う暴漢、そこでの折り合いは強力な大統領警備をおいてほかにない。

ボディガード、といえば、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが共演した、ほぼ30年前の1992年公開の映画「ボデイガード(The Bodyguard)」が思い出される。この映画、レーガン大統領警備に失敗した(暗殺未遂事件発生を許した)として大統領警備(シークレットサービス)から外れたケビン・コスナーがわがままな超売れっ子歌手のボディガードを務め、体を張って彼女を守り、その功績?から最後にはまたボディガードとして頂点にある大統領警備(シークレットサービス)に戻ることが出来る、という筋書きだが、当時日本ではまだ耳新しかったストーカー行為が社会問題になることを予感させるなど、時代性・社会性にも富んでいた秀作といえるだろう。

あの伸びやかなホイットニー・ヒューストンの歌声も素晴らしかったし、何よりほとんど笑わないケビン・コスナーが輝いていた。多分彼の俳優としての絶頂期だったと言えるかもしれない。友人がこの映画を見に行ったら、見終わって出てくる観客(もちろん男)が(その容姿にかかわらず!)どことなくケビン・コスナーの雰囲気をまとっていたようだ、と言っていたのには苦笑せざるを得なかった。ちょうど、高倉健のやくざ映画を見た後の観客が彼の顔つきを真似ているように。

今は亡き、幸薄いホイットニー・ヒューストンが銃弾に倒れたケビン・コスナーを指して叫ぶ「彼は私のボデイガード!」という声と、何曲もの挿入歌の、ゴスペルで鍛えた澄んだ高音がまだ耳に残っている。

話は変わるが、この前不正使用のために無効になったクレジットカードの代わりのカードが一昨日届いた。ほぼ5日で手元に戻った(ただし番号は変わった)ことになる。

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不正使用

2021年06月02日 15時59分44秒 | 日記

世の中ではよく聞くけれども自分には起きないだろうと思っていたことが・・・

昨日夕方、PCの受信メール箱にクレジットカード会社からのメールが入っていた。ときどきポイント還元キャンペーンや新しいサービスの案内が来ることがあり、たぶんその一つかと思ってみると、XXXカード取引のご確認、という見慣れないタイトル。読んでみると

「このたび、お客さまのお取引につきまして、第三者による不正使用の可能性を検知したため、一時的にお取引をお止めしました。

ご本人さまのご利用でない場合には、今後、安全にカードをご利用いただくため、カードの差替え等お手続きが必要となります。
お手数ですが、下記本メール専用ダイヤルへお電話くださいますようお願いいたします。」

とある。このメールを受け取った時間にこのクレジットカードを使ったことはない。そもそもこのところの外出自粛でクレジットカードを使うこと自体ほとんどなくなっている。それにもかかわらず、このクレジットカードが使用されたということは穏やかではない。しかし、このメール自体が新手の詐欺ということも考えられなくはない。受け取ったメールの発信元を確認してみると、いつもWEBでうけとっている各種連絡のうちこの場合に使用されるとしている、ホームページにあるドメインとも合致している。WEBでの使用明細を見てみたが不審なところは見つからない(心当たりのある使用実績だけ)。ようやくこのメールがクレジットカード会社からのものだとほぼ確信できたがそれでもこちらからクレジットカード番号やそのほかの情報を渡すことはしないようにしようと考えつつ電話をかけた。

専用ダイヤルに電話をすると数回の呼び出し音のあと、利用内容確認担当(24時間365日受付)の女性がでてきた。そのメールにある問い合わせ番号を伝えると、クレジットカード番号などを聞き出すことはなく、カードの記載の本人かの確認だけ。有効期限も含め、先方ではこのカードの情報を既に保有しているのが判った。一昨日の深夜から昨日の午後メールを送る時間までに4回このクレジットカードが使用されている、いずれも通信販売で5万円を少し下回る金額だ、と。

こちらでは全く心当たりはない。またクレジットカード自体は手許にあるのだが、というと、これらはいずれも不正使用と思われるので、支払いを保留してある、直ちにクレジットカードを無効にするので破棄してほしい、不正使用でカード保有者に請求がいくことはない、と言われた。一方で現在このクレジットカードを使った航空券等の予約があれば影響があるということだったが、コロナ禍の今そういったものはない。担当者からは、過去数か月の間に海外旅行や通信販売を利用したり、ネットでカード番号を入力したことがあるかを問われたがいずれも心当たりはない。もっとも、二月ほど前に湯治で泊まったホテルでの決済に使ったことはあるが。

結局カードは無効になり少し時間がかかるが新しいカードを送ってもらうことになった。外出を控えている現在、特に不自由もない。それ以上に、誰かがこのカードを使って深夜、通信販売での買い物をしようとしている、ということを想像すると非常に気味が悪い。どこでどのようにしてこのカードの情報が漏れたのか。一方で、不正を瞬時に感知するシステム(過去の不正利用ケースと類似点があったり、会員本人のご利用ケース・パターンと異なる点が見受けられた場合)のあることはいくらか心強いと言えるかもしれない。

サイバーテロや詐欺が横行するこの時代、どこにも絶対の安全などないことを実感させられる出来事だった。今この瞬間にもどこかで不正な使用が行われているのだろうか。自分の場合カードが無効になったので、このカードを使った不正使用はもうできないだろうが、カードの保管はもちろん使用した後には必ずWEBなどで確認することにしようと改めて思う。

満開になった庭の牡丹。雪の重みで毎年幾つも枝が折れてしまうのだが、今年もいつも通りに花をつけている。

 

 

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