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少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

沈丁花

2005-03-08 22:17:40 | 哲学
また沈丁花の咲く季節になった。

花自体は、それほど綺麗というほどではないが、なんといっても香りがすばらしい。この花の香りを嗅ぐと、何十年か前に入学した(どの学校かはわからない)時のことを思い出す。不安と希望が入り混じったような、ちょっと緊張した気持ちがよみがえる。

花が綺麗なことの意味がわからないように、なぜよい香りがするか僕たちはその意味を知らない。虫をおびき寄せるという意味もあるのだろうが、ろくに虫も飛んでいないこの時期に、あんな芳しい香りをさせる必要性があるとは思えない。

ただ、あの香りを芳しいと感じるのは人間だということが、この話のポイントのような気もする。人間が、あの香りを芳しいと感じなければ、あの臭いもただの化学物質の混ざったものに過ぎなくなるのだ。人間が意味づけをして初めて、あの香りはランダムな化学物質の集まりでなくなるのだ。エントロピーの概念が、ランダムなものをランダムとみなす人の存在によって初めて意味を持つのと同じだ。CPUが理解するマシン語のビットの羅列が、その意味を解さない人にとってはランダムな数となるのとおなじことといえるかもしれない。

木星(スケッチ)

2005-03-08 21:57:38 | 天体観測
久しぶりに空が晴れたので、夜半に東の空に上ってきた木星を観望した。
明るいこの惑星は、ファインダーでみても何個かの衛星が見える。望遠鏡で見ると2本の帯がはっきりと分かる木星が比較的安定したシーイングの東の空に浮かんでいた。

双眼装置を使って見た木星は、タカハシの2.4mmの接眼レンズで見た像より大きさは小さいが、明らかにはっきりと見えた。

でも、よく雑誌などにでているような詳細な木星の帯構造を見ることは全くできない。もちろん、そうした細かいところは大口径の望遠鏡でないと分からないということは分かっている。口径の逆数に比例した分解能の限界があるからだ。でも、もうちょっとよく見えてもいいんだけどなあといつも思う。スケッチには大赤斑のような模様がかいてあるが、全く自信がない。修行が足りないのかなあ。

木星をとりまく衛星たちは、毎日その位置を変える。宇宙に浮かぶ地球の仲間である木星の周りを月と同じように回っている様子を実感することが出来るのだ。そう思うだけで、なんかうれしくなってくる。