難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

視覚障害者のコミュニケーション支援事業の中身

2007年06月26日 21時44分57秒 | 福祉サービス
070624_1819~001.jpg障害者自立支援法の地域生活支援事業によるコミュニケーション支援事業は、視覚障害者の支援も含まれている。

視覚障害者団体がコミュニケーション支援事業のニーズ調査を実施し、その報告書が出ている。

その報告書には、代読、代書支援サービスの必要性と有効性があげられている。
代読は、墨字で書かれ文書を読みあげるのかと思っていたら、もっと幅広く奥行きが深いことが分かった。
会議に参加した視覚障害者が配布された資料は読めない、パワーポイントで示されてもわからないので、その内容を「読んで音声で伝える」のが代読サービスだ。
会議の進行に合わせて、リアルタイムに必要な箇所を読むのだろうが、どこをどのように読むのかかなりの専門性が要求されることは想像に固くない。
必要に応じて、要約したり、ポイントを読むのか逐条的に読んでみたりするのかも知れない。
要約筆記に似ていなくはない。

代筆は、紙に書くだけではなく、メールなどの入力も含まれている。現代社会はメールがなければコミュニケーションがかなり限定される。そのメールもきちんとかな漢字変換されなければ意味が伝わらないし、とんでもないことが伝わっては大変だ。

視覚障害者にとって漢字は想像が出来ないものだと聞いた。私が虫の音を想像出来ないのと同じか。

ラビット 記



人工内耳説明と相談会

2007年06月26日 08時33分44秒 | 就労
070624_1319~001.jpg070624_1324~001.jpg6月24日、日本青年館で人工内耳の説明と相談会があった。

午後から、慶応大学病院の小川郁教授が、難聴の種類と治療方法の現状について、講演された。

慶応大学の歴史から始め、十世紀の古文書にはめまいの記述があること、21世紀(の医学)は感覚器の時代と言われていることなど、難聴の治療を縦横無人に語っていた。

住落を丸ごと調査するコホート調査で難聴の高齢男性はうつの傾向が高く、難聴と視覚の障害をもつ高齢者は男女ともかなり高い割合でうつになりやすいとか、両側性難聴者は片側性難聴者より生活のQOLが低いデータ、疫学的な考察も紹介されて、興味深かった。

ラビット 記