摂津国老朗おじさんのスローな日々

関西の四季を楽しむ老朗おじさんがゆるゆると瞑想しながら、植物観察と徘徊のスローな日々を楽しんでいます。

炎暑の中を枚岡・日下の原始蓮に会いに行った

2022年08月18日 | 関西の四季

猛暑、酷暑、炎暑、命に危険をもたらす暑さ云々と…酷い暑さを表現するのにこれ以上はない最大限のことばが使われてきた今年八月の上旬。毎月楽しみにしてきたウォーキングの会も欠席者多数のため遂に中止となった。残念 とは言え危険な暑さの中を出かけるのは、勇気のほかに無謀、無分別も必要な現状では主催者の判断も止むを得ない。そこで今回は別途下見のような顔をして当初の目的地、日下の原始蓮を見に行った。
地図にあるように石切さんの近く、生駒山の山すそにある。日下の原始蓮は枚岡の原始蓮とも言われているようでなるほど枚岡にある。そう言えば遥かな昔、大合併で東大阪市が出来る前は枚岡市と言うちょっと文化的な雰囲気を感じさせる街があったな。
旧家の池に咲く原始蓮。風格のある大きな旧家が並んでいる一角に突然、古事記に出てくる蓮の花とレンコン畑が現れる。地元の篤志家らによる尽力により一時は絶滅しかけた古代の蓮が復活したということらしいね。今や大阪府の天然記念物。この蓮池も私有地だけど自由に見学させてくれた。



入り組んだ道を歩いて行くと手作りの標識が現れる ➡お屋敷の塀の向こうに蓮池が見えた ➡8月4日午前10時。この日この時間あたりが府北部に住む自分にとってのこの夏最後のシャッターチャンス ➡古事記にある赤猪子の和歌『日下江の入り江の蓮(ハチス)花蓮(ハチス)身の盛り羡(とも)しきろかも 引田部の赤猪子』 【日下の入り江に今を盛りと咲く蓮 その若さがうらやましい…】といったところか。この項を書くにあたって名歌・名句鑑賞を参照しました。昔のテンノーはあちこちで気軽にナンパしてたんだよねー。おかげで一生を棒に振った赤猪子。悲しい恋の物語は洋の東西を問わずにあるな。

   

歌碑を撮っていたら近所のおばさんが【こっちのアングルで撮った方がよろしいよ】と声をかけてくれたのでお言葉に甘えて撮影。7月中旬ごろだと池一面に花いっぱいらしかったけど。まだまだ元気に咲いていた。
 

せっかく枚岡まで来たから石切さんにお詣りをした。昔から出来物の神様といわれ子どもの汗疹(あせも)やでんぼ、大人ならガン封じに効能があると信じて参拝されてきた。俺も拝みに行ったことがあるで。おかげさまで生き延びて、今回はお礼参り。「男はつらいよ」の舞台になったこともあるで。酷暑、炎暑のせいでいつもより人出は少なかった。
ありがたそうな山門。        お百度を踏む善男善女