摂津国老朗おじさんのスローな日々

関西の四季を楽しむ老朗おじさんがゆるゆると瞑想しながら、植物観察と徘徊のスローな日々を楽しんでいます。

カンカン照りの中、青春18切符で梅花藻を見に行った

2024年09月11日 | 関西の四季

 9月7日の土曜日。青春18切符で少し遠出をした。この夏の暑さと人出の多さにげんなりした家人の放出した切符をゲット。超お得に利用させてもらった。諸事・雑用・野暮用の合間を縫って、米原市は醒ヶ井の梅花藻(バイカモ)を観に行った。そこは別天地だった。もはや青春でもないけれど、思いがけずに良い気分転換になった。見出し写真は冷たい湧き水の中を泳ぐハリヨ。


 JR醒ヶ井駅を降りて5分もしないうちに14℃の湧き水の流れる清流とぶつかる。地蔵川沿いにそぞろ歩きを楽しみ、せせらぎの音を聞きながら水中にゆらゆらと咲く梅花藻を眺め、命の洗濯とはこのことだと独りごちた。
醒ヶ井駅の列車時刻表。せわしない大阪と違って電車は基本30分に一本。
駅を降りてすぐに”醒ヶ井駅周辺図”と”醒ヶ井駅湧くわくMAP‟があった。ガイドのいない爺さんの一人旅。これを頼りにウォーキングすることに決定。イザッ進め

  

先ず眼に飛び込んできたのはウォーリー設計による旧醒ヶ井郵便局。今は醒ヶ井宿資料館。このしっかりした重厚さと軽快なモダンさのマッチした建物はウォーリーのもので好ましい。道はやがて地蔵川と出会う。

 

醒ヶ井はかつて宿場町として栄え、おカネも人材も豊富にある街だった。街全体のたたずまいから、ゆとりと落ち着き・清潔感と品の良さが感じ取られた。静けさと言い雰囲気と言い散歩道としては最高だったね。

 
 
梅花藻(バイカモ)はウイキペディアによるとキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草の水草。水面に咲く花が梅に似ているから梅花藻(バイカモ)と呼ばれるようになったそうだ。西日本では清流にしか育たないとも。宮城県白石市では掘割に咲くそうだが、そこもきれいな流れのところにあり、東北でも絶滅が危惧されていることには変わりはなさそうである。



梅花藻のある所に生きるハリヨ。これも絶滅危惧種。そもそも梅花藻はかつて良き時代、金魚と一緒に金魚鉢に入れられて鑑賞されていたんだよね。高齢者の皆さん。思い出した?
 

ハリヨ生息地保護区であることを訴える標識。地域ぐるみで希少生物の保護に力を入れている。地蔵川のハリヨについては遺伝子交雑問題なども踏まえて、今も真剣な取り組みが行われている。大阪人としてはこうしたことに力を入れる自治体である滋賀県が羨ましくもある。文化というかこころざしというものがあるよな。わが街は銭儲け一辺倒になっていないだろうか?気にかかるところである。


地蔵川の源泉、加茂神社脇の石垣の下から水が湧き出ている。この居醒(いさめ)の清水(しみず)は平成の水百選にも選ばれている。しっかり管理された貴重な水源と希少生物保護も含めた環境保全活動もあり、選ばれて当然と思うのだ。
 

百日紅の赤と梅花藻の白が絶妙なコントラストで水面に映える地蔵川。



とんでもない暑さが大阪では延々と続いて、すっかり参っていた。とはいえ冷房の効いた室内でじっと息をひそめているばかりでは、足腰だけでなく、あたまも、眼も耳も、口も何もかも、錆びついてやがては動かなくなる。そんな危機感に駆られて街を脱出した。満員で蒸し暑い米原行の新快速電車を出て、乗り換えた米原駅もまたたいへんな人混みで、行きも帰りも決して楽ではなかったが、醒ヶ井のせせらぎにすっかり癒されて元気になった。行って良かった
今回の青春18切符の旅は平常運賃だと3,960円のところおよそ320円のお得だった。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿