摂津国老朗おじさんのスローな日々

関西の四季を楽しむ老朗おじさんがゆるゆると瞑想しながら、植物観察と徘徊のスローな日々を楽しんでいます。

岡山に行ってきたで

2019年12月10日 | 旅行

俺のとって第二の故郷岡山に久しぶりに行ってきた。十何年ぶりか、何十年ぶりかそれさえもはっきりしない‥‥ほどの久しぶりだったのだ。50年ぶりに昔の同級生たちに会った。
岡山駅前の桃太郎。むかーし応援団が演舞で「ももたろうさんももたろさんお腰につけたキビ団子一つ私にくださいな♪」って踊っていたよな。桃太郎は俺と違って年取らないね。
ここで旧友と待ち合わせたけど、お互いにそれとわかるまで一瞬、を置く必要があったな。お互いにずいぶん年を取った。

昔、それなりの充実感と共に見上げた図書館の時計台。ベトナム反戦運動やアメリカの公民権運動、パリ五月革命、中国の文革など当時の若者たちの闘いに高揚と充実、連帯感を感じながら空を見上げていたよな。高揚感は一瞬のことみたいやったけどな。何だか前向きの気持ちだったのは事実やった。図書館の本の多さを見ても何だか賢くなれそうな気がしてたんだ。


図書館横のナナカマドが見違えるように大きくなって真っ赤に紅葉していた。

一瞬の高揚のあとの 【さまざまな運動が先鋭化するにつれて……】 もやもやした違和感と幻滅。落伍または裏切り、自責の念。なんだかつらい時間を過ごしたなあ。それでも生きていかねばならないと…それなりに整理をしたような、整理しきれずに苦しんだような長い歳月だった。

当時の若者たち‥‥みんなそれぞれ楽ではなかったんだよね。それでも生きてきて、再会出来て嬉しかった。


1960年代末期に体験したことに、まだ自分の中で整理しきれていない部分が残っていることが改めて判った しかしながら、「されどわれらが日々」の佐野のように俺はなれないし、ならなかった。 俺の時代には吉本隆明が憎しみを込めて罵っていた『前衛党神話』はもうなかったうえに、新左翼セクトのエリート意識の気配にも微妙なものを感じていたもんな……「されどわれらが日々」に節子っていたよな…節子はどう生きたのだろうな  とにもかくにもひとは自分らしく、最後まで生きて行かねばならないのだから

閑話休題。このブログでは、心静かに花鳥風月を愛でて過ごすことにしていたのだった。風化しかけの脳内に妙に力こぶが入ってしまった。
せっかく岡山まで行ったら倉敷に行かなくてはもったいない。
倉敷といえば大原美術館。エンタシスの柱とカレーの市民が出迎えてくれた。
   

モネの睡蓮やエルグレコの受胎告知 ルノワールの泉による女 本物はやっぱりよかったな。 珈琲店エルグレコでどの絵を見るかを決めてから、2~3点だけ頭と胸に焼き付けようと方針を立てて、本館の中に入ったけど、棟方志功の観音様の版画も良かったな。 

お土産の絵葉書。ルノワールの女の赤い唇。本物の絵では恐ろしく蠱惑的やったな。


ジヴェルニーのモネの池の大原版。モネは園芸好きで日本びいき。日本全国各地にモネの睡蓮があるのが嬉しい。年老いて、登山道を行くのは危険をともなうけれど、美術館めぐりならまだ大丈夫そう。
  

児島虎次郎の里の水車 表から差し込んで来る光の表現がいつ見ても素晴らしい。今回は左側の農家の娘が子どもに見えた。昔、若かったころはは同世代の若い魅力的な女性に見えてたんやけど。今や乳児を抱えた主婦らしき女性の存在感に注目させられる。見るたびに良さが新たに伝わってくるのはさすが名画だなあ。右の女性が乳児の母で左の女性がおそらく乳児の姉なのだろうな。 

今回、ルオーの絵がお休みだった。次はルオーの道化に会いに行くで。

今回は閑話休題までの部分に時間がかかった。
「されどわれらが日々【柴田翔】」や「青春の墓標【奥浩平】)」「叛逆のバリケード」を読んだことを思い出したこと。激動の中で四分五裂した構造改革派、「現代の理論【安藤仁兵衛】」などが封印していた記憶の底から蘇ってきて……記憶をたどっているうちに前置きに時間がかかってしまった。
初回投稿12月4日➡ 修正加筆等12月10日

大雨の白馬五竜高山植物園

2019年09月03日 | 旅行

今回の見出し画像はあこがれのニッコウキスゲ

【そうや白馬に行こう。まだ、体力のあるうちに】と。夏も終わりが近づく頃、やみくもに思い立ってん。
昔むかし、まだ北陸新幹線もなかった若いころ、当時の国鉄がシュプール号というスキー客専用の夜行列車を走らせていた。京阪神から白馬へ行くには、夜行バスやマイカー以外だとこれが便利で経済的やったなあ。
そんなわけで、今回はシュプール号と同じルートで白馬へ向かった。
金沢駅からは新幹線。自由席は前よりの1から4号車 ➡ 糸魚川で乗り換え ➡ 昔むかし乗った大糸線はこんな車両やったな。シュプール号とは少し違うけど…

   

実に懐かしい 今回乗ったディーゼルカーは何だかスマートな雰囲気だったけど ➡ 車窓から見える姫川は昔と同じ  旅情はあったけど新幹線使ったわりには遠い・高い・時間がかかってしんどい。
大阪からJR神城まで 約7時間半 およそ1万1200円(割引なしで)【
迂回ルートみたいな経路やった  「糸魚川ってどこやねん」 「白馬てどこの地名や」
そういう人のためにこのブログに地図を貼り付けようとしたんやが… これが難儀やってん
なぜかグーグルマップが貼り付けられなくなっていたのでgooの地図を四苦八苦して貼り付けた 使い勝手が違うので苦労したで。地図に白馬と糸魚川が入っていたらええねんけどな。うまく入っていなかったら地図をスクロールしておくれや…で。
   

せっかく山には行ったけど…登山とかは体力的に無理なので白山五竜高山植物園で高山植物などを手軽にめでることにしたんや。

写真はゴンドラ乗り場の麓のミソハギ(ミソハギ科)の群落


植物園では、一つひとつの主な植物に丁寧な標識が付けられていてほんまに助かったわ。ミソハギの中に女郎花(おみなえし)が咲いていたな。大雨の中ゴンドラに乗って山上の高山植物園を目指したよ。
 
 

ゴンドラを降りたところに親切にも貸し出し用の雨靴が並べられていたのに感激!
コマクサやヒマラヤの青いケシの標識にまず見入ったもんや。
残念ながらヒマラヤの青いケシは花期が終わっていた。

    
 
高山植物の女王コマクサ(ケマンソウ科)。花の形が馬の顔(うまづら)に似ているのでコマクサと名付けられたとか… ユーモラスなかっこうをした花やったな

オオバギボウシ             ワレモコウ         ヤナギラン
  

この地図の緑の部分が冬はゲレンデになるところやねん。
アルプス平ゲレンデはパウダースノーで眺望も良くてええゲレンデやで。緩斜面やしな。



ゴンドラを降りてオオバギボウシなどを見た後は  冬はアルプス平ゲレンデのスキーリフトになるリフトに乗って地蔵ケルンを目指した。リフト沿いに
エゾアジサイ ➡ 地蔵ケルン ➡ 地蔵沼  ➡ ヌマガヤの標識  ➡ どれがヌマガヤかは分からなかった
➡ マツムシソウの標識
     

カライトソウもシモツケソウも花期のピークは過ぎていて大群落がわが世を謳歌しているというわけにはいかななかった。けど可憐な姿にお眼にかかれて良かった。ハクサンフウロは可愛らしかった。
 カライトソウ          シモツケソウ          ハクサンフウロ
  

マツムシソウ(マツムシソウ科) 最盛期できれいやったな

オカトラノオ これも元気があった



オカトラノオの標識 エーデルワイスの標識 白馬五竜池   ハクサンフウロ  ハクサンフロその2 ネジバナ
      ネジバナは条件が良ければ大阪でも見ることはできる…

うーん これがかの有名なエーデルワイス(キク科)か サウンドオブミュージックなんかではえらく持ち上げられていたよね どんなに素晴らしく気高い花かとイメージしてたんやけどな


白馬五竜池の標識 ➡

 ➡ シナノナデシコ標識 ➡ ダケカンバ標識 ➡ ダケカンバと白樺の違いの説明板 ➡スタンプラリー成功

    

シナノナデシコ(ナデシコ科)の群落 可憐な姿に逞しい性格 大雨の中みずみずしく美しかった



ダケカンバの木 焦熱地獄のような大阪に住んでいる者にとっては、白樺やダケカンバを見るだけで涼しくてええ気持ちや。



と大雨と分厚い雨雲・濃い霧に阻まれて、北アルプスの絶景は諦めた。信州名物・野沢菜を土産に…植物園と白馬をあとにした。
大糸線を南下。 神城 ➡ 松本➡ 中央線 ➡ 名古屋 ➡ 新幹線経由で帰阪した。

松本に出ると青空がのぞき、一気に気温が上がり、夏の陽気で白馬とは別世界やったな。
糸魚川まわりより早くて安い感じがした。早い・安い・楽ちんがええなあ。日も照ってるしなあ。
下の乗り換え案内と少し違う列車に乗った。「のぞみ」の代わりに「ひかり」とか、割引切符を使ったりとか  でも約6時間 およそ1万500円(割引なしの場合)  乗換案内は目安になるということやな 
【おとなび】とか【ジパングクラブ】を使うとおよそ3割引きになって さらにお得。近鉄特急を使う手もあるけど、大阪からは新幹線と在来線特急しなのを使った場合 特急券の乗り継ぎ割引があるから、お勧めは以下ようなルートやな。土産ばなしはまだまだあるけど今回はここまでにしとくわな。

  


お彼岸なので善光寺参りのことを

2016年09月28日 | 旅行

夏の土用のころにはお墓参りとか善光寺参りに励んでいましたが、写真の整理も記事の作成も暑さのせいで延び延びになっていました。高齢者は熱中症という大敵が怖いからねようやく暑さ寒さも彼岸までのお彼岸となったので、仏さまと善光寺さんに感謝の意を表するためにこの記事をアップします
見出し写真は善光寺の仁王門。ここの仁王さんは確か高村光雲作だったようです。足の親指のしっかりと大地を踏みしめているのと、反対の穂の足の親指はそらせてるのとが、歌舞伎役者が見栄をきっているときみたいでかっこよかったですね。
早朝、宿坊を出てお数珠頂戴とお朝事(あさじ)←ありがたい儀式やでえにでかけるまえに、善光寺の蓮の花を見ましたカンドー寝坊すけの私は…大阪にいるときは5時や6時には家を出ないから…早朝花ひらくハスって見なかったもんね
 
これが善光寺山門…参拝の人びとでにぎわっています→山門の上のほうにに上がると善光寺平が一望できるそうです
 
山門に掲げられた善光寺の額

 
善光寺の三文字の中に牛の顔(「牛に引かれて善光寺参り」と聞いたことがあるでしょう…)と五羽の鳩がいます…見つけられましたか この牛は観音様(布引観音)の化身で衆生を救うために表れてくださいます。



善光寺本堂…外国人観光客も、信心のある人も見物だけの人もすべて受け入れる懐の広さが善光寺やね…
堂々と悠然と明るい南を向いている本堂です


善光寺境内のユズリハ←人びとの末長い繁栄を祈っています…
 

お朝事(あさじ)の後、宿坊で精進料理をいただきました。
 
野菜の煮物、ゴマ豆腐、中でも蕎麦がさすが本場の信州、香ばしくて美味しかったですごちそうさまでした
m(_ _)m

 

 
阿弥陀如来がご本尊の善光寺さんは来世での極楽往生を約束されます
それだけでは物足りない。片参りやで…と言い伝えがあり、現生でのご利益、厄落としをしてくださる北向き観音堂にもお参りしました。ここのご本尊は千手観音… 長野県上田市別所温泉にありました。
観音様って多くの場合、階段を何段も上がっていくところにあるよね… ふうふう言いながら上がりましたよ 



北向き観音堂の名のとおり北向きでした
 
いつも北を向いているのはお地蔵さま
 
一歩足を踏み出して、救いようのない地獄で苦しんでいるを衆生を救おうとしてくださるのがお地蔵さまです

 
 
「花も嵐も踏み越えて♪…愛染かつら…♫」という流行歌(「旅の夜風」と言っていたかな…)がありましたね…岸恵子よりももう一世代前の田中絹代と上原謙主演の映画もあったらしいんやけど、この桂の木が愛染カツラの起こりらしいで…
ちなみに「旅の夜風」は霧島昇とミス・コロンビアが歌って…映画をはるかに越える昭和10年代の大ヒット曲となったそうです…
先に岸恵子主演と書いたのは私の全くの思い違いで…佐田啓二・岸恵子主演のこちらは 同じすれ違いメロドラもでも昭和20年代の大ヒットラジオドラマの「君の名は」でした…「忘却とは忘れ去ることなり…忘れえずして忘却を誓う心の悲しさ…」なんてセリフは当時はなたれ小僧でも知っていたよね真知子と春樹のすれ違いメロドラマの先駆けが、愛染かつらやったんやと言えば…愛染かつらファンに叱られるかな…ところで今どきの巷でも「君の名は」の映画が流行っているのんでっかいなそれもまたすれ違いのメロドラマなんやろうか(この項9月28日に追加・修正しました)

 

 ついでに飯田市の元善光寺にもお参りしました

もともとは善光寺って飯田にあったんやね



ご利益のある仏さんや…とゆうことで、取り合いになって一光三尊の阿弥陀如来もあらこちらへと連れていかれて…苦労しはったみたいやね…ありがたや、もったいなや…


ここが善光寺


ここが北向き観音


ここが元善光寺


栂池自然園涼しかったよ…北アルプスの峰がすぐそこに見えたで…

2016年08月30日 | 旅行

見出しの写真は栂池自然園で見た花。リンドウ科ツルリンドウ属のツルリンドウかなとも思うのですがキキョウ科ツルニンジン属のバアソブのようでもあります。色からしてジイソブではなくてバアソブのように思えるのですが…ネットやパンフレット、花の図鑑など…どれを見てもいまいちピッタリ来ません…どなたか高山植物に詳しい方にお願い…教えてください…m(_ _)m

さて、栂池自然園と栂池高原スキー場の位置関係はグーグルの地図でもはっきり判ります。ゴンドラやロープーウェイが地図上に表現されているもんね
栂池高原スキー場の6人乗りゴンドラリフトイブに乗り⇒次いで71人乗りの栂池ロープーウェイ に乗り継いで(ゴンドラ往復とロープーウェイ往復合計3600円)標高約1900mまで登ってきました大阪からみればほとんど天空の上まで舞いあがってきた感じです別世界・信州の屋根近くは涼しいというよりも肌寒いくらいでした



栂池のゴンドラってスキーシーズン以外には乗ったこともなかったですが…6人乗りリフト・イブに運ばれて…夏の栂の森ゲレンデをみて懐かしかった…ここで冬の紺碧の空を見ながら…滑った日もあったんや…
     
 

ロープーウェイの栂の大門駅で標高1560m…ここからさらに自然園駅まで登れば標高1829mロープーウェイだと5分ですが歩いて登ればいったいいくらかかることでしょう ちなみに自然保護のためバスやマイカーでは登れません
 
森林限界のすぐそばやから…大阪あたりの山と雰囲気が違います (入園料300円)



単独行動は危ない➡熊が出るでえ


今回一番印象的だったのはこの花→ バアソブツルニンジン(別名ジイソブ)かは…私には判らないままです…松江の花図鑑さんのアップされた写真が近いような気がしますが…何とも言えません…花の後は多分、ダケカンバの木


次に印象的だったのはこの実 もしかして、オオバタケシマランかも知れないと思うけど…自信がありません
どなたか高山植物に詳しい方にお願い…教えてください…m(_ _)m
赤い実が可愛らしくて印象的でした
栂池自然園日記にも投稿写真があったよね→そこのオオバタケシマランとこの写真のオオバタケシマランってよく似てるでしょう…だから少しは自信があるんです
見出し写真と栂池自然園日記のツルリンドウはあまり似ていないでしょう…だから真相は来年の夏までのお楽しみ→来年の夏も北アルプスの高山植物に会いに行くことにしました➾そのために足腰を鍛えて健康を維持することに励みます



トリカブト(多分ヤチトリカブト…)猛毒のこの花の青を鮮やかと見るか毒々しいと見るか…見る人の精神状態やコンディションによって変わってくるでしょうね…ふとそんなことを考えます


背丈が1.5mから2m近いものもあったので多分ダイニチアザミと思います(もしかしてタテヤマアザミかも知れません…) 葉っぱがギザギザでさわったら痛そうやからタムラソウではないでしょう


三島・島めぐり(続編)

2013年06月28日 | 旅行
琵琶湖に浮かぶ三つの島を訪問しました
今年の初夏唯一の小旅行の記録です


沖の島は
滋賀県近江八幡市になります


沖の島に停泊中の琵琶湖汽船リオグランテ


さらば、沖の島


沖の島全景を後にします


これは島というよりは岩の集合です
突然水平線上から出現しました

高島市安曇川の河口沖はるかにみえる
沖の白石です 様々な角度から接近しました

    
さらば、沖の白石

彦根市沖合の多景島(たけしま)に上陸

 

多景島に自生するシャンシャンボの木


南無妙法蓮華経の大きな字が掘り込まれていました

さらば、多景島


臨海学習用の湖の子号(うみのこごう)とすれ違いました。おおぜいの小学生たちが環境問題の勉強をしています

 

最後の訪問地 竹生島にあった大きなモチの木


竹生島を後にして良く晴れた伊吹山に接近すると長浜市です