酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

おひとり様

2014-05-10 | 酒風景
店主に用事があって赴いたのだが
酒場に居て、身の前に酒がないことほど間抜けなことはない。

ということで


一人で七輪を1台。昨夜の晩酌は贅沢なのだった。

口に入れる分だけ一、二枚ずつホルモンをのせ
火が通り身の端っこが軽く反ってくるのを見逃さないように
じいっと待つ、そんなひとときが面白い。

焼肉は真剣勝負。
焼き過ぎないように、かといってレアもだめ。

集中。

焼けたところをひょいとつまみ口に入れる。

柔らかなホルモン。
ここのは醤油漬けという、ちょっとこだわったものだ。
身はよく洗ってあって、さらりと上品な味。

網の上には必ず一枚か二枚、常に焼けていて
いたずらに間を空けないよう一定のテンポを心得たい。

食べ終わったらおもむろに「いくらだい」と告げる。
おひとり様に長居は無用だ。

会計を済ませて帰ろうとしたら
亭主がこう言った。


こたさん、話が済んでないよ。