ゆきだるま The Snowman
作・絵: レイモンド・ブリッグズ
出版社: 評論社
文章のない絵物語です。
男の子は家の前で大きなゆきだるまを作って、その頭に帽子をかぶせ、マフラーも巻いてやりました。
寝る時になっても彼は自分の作った雪だるまが気になって仕方がなかったのですが、彼が外に出ると雪だるまはスノーマンとなって、彼に挨拶をしてくれました。
スノーマンは、パジャマ姿の男の子に家の中を案内されて、色々と珍しいものを見せてもらいました。
暖炉の火を怖がったり、部屋の電灯を点けたり消したりするのにも興味がありましたし、ペーパータオルを引き出して遊んだり、お父さんの服を着せてもらったりもしました。
スノーマンが一番喜んだのは、冷凍食品を保存する大きな冷凍庫です。
どうやらスノーマンは、その中が一番くつろぐようでした。
二人は男の子が並べた冷凍食品で食事をすませると、雪降る夜の外に飛び出しました。
スノーマンは男の子の手を引いて、雪明りの空へ飛び上がります。
二人は野を越えてロシアの街並みのような伝統的な建物が並ぶ都市も越え、最後に展望台で地平線を眺めてから家に引き返しました。
スノーマンは、男の子を家まで送り届けると、最後に家の前で抱き合ってから、また元のように家に背を向けて立ちます。
翌朝目を覚ました男の子は、朝食をとっている両親を横目に一目散にスノーマンのところにかけつけると・・・。
男の子と彼が作ったスノーマンとの友情を描いた絵本です。
雪降る中を、二人が街の空高く飛んでいる見開きのシーンは圧巻です。
今までのシーンが、このシーンのためだけの伏線であったかのごとく感じます。
周囲に家のない極寒の地では、男の子は友達ともなかなか会えないのでしょう。
そんな男の子の寂しさが、雪だるまをスノーマンに変えたのだと思っています。
絵本を通じて、主人公の子供たちの心が作り出すものに私たちもまた出会うのですが、私たちも子供の頃はきっとそうだったのでしょう。
それを思い出さないことがきっと大人のしるしのようなものであって、大人であれば妄想であっても、子供たちにとってはゆりかごのようなものなのです。
おまけ
作者が文章を添えたストーリーブックもあります。
ゆきだるま ストーリー・ブック
レイモンド・ブリッグズ/絵と文 松川 真弓/訳
作・絵: レイモンド・ブリッグズ
出版社: 評論社
文章のない絵物語です。
男の子は家の前で大きなゆきだるまを作って、その頭に帽子をかぶせ、マフラーも巻いてやりました。
寝る時になっても彼は自分の作った雪だるまが気になって仕方がなかったのですが、彼が外に出ると雪だるまはスノーマンとなって、彼に挨拶をしてくれました。
スノーマンは、パジャマ姿の男の子に家の中を案内されて、色々と珍しいものを見せてもらいました。
暖炉の火を怖がったり、部屋の電灯を点けたり消したりするのにも興味がありましたし、ペーパータオルを引き出して遊んだり、お父さんの服を着せてもらったりもしました。
スノーマンが一番喜んだのは、冷凍食品を保存する大きな冷凍庫です。
どうやらスノーマンは、その中が一番くつろぐようでした。
二人は男の子が並べた冷凍食品で食事をすませると、雪降る夜の外に飛び出しました。
スノーマンは男の子の手を引いて、雪明りの空へ飛び上がります。
二人は野を越えてロシアの街並みのような伝統的な建物が並ぶ都市も越え、最後に展望台で地平線を眺めてから家に引き返しました。
スノーマンは、男の子を家まで送り届けると、最後に家の前で抱き合ってから、また元のように家に背を向けて立ちます。
翌朝目を覚ました男の子は、朝食をとっている両親を横目に一目散にスノーマンのところにかけつけると・・・。
男の子と彼が作ったスノーマンとの友情を描いた絵本です。
雪降る中を、二人が街の空高く飛んでいる見開きのシーンは圧巻です。
今までのシーンが、このシーンのためだけの伏線であったかのごとく感じます。
周囲に家のない極寒の地では、男の子は友達ともなかなか会えないのでしょう。
そんな男の子の寂しさが、雪だるまをスノーマンに変えたのだと思っています。
絵本を通じて、主人公の子供たちの心が作り出すものに私たちもまた出会うのですが、私たちも子供の頃はきっとそうだったのでしょう。
それを思い出さないことがきっと大人のしるしのようなものであって、大人であれば妄想であっても、子供たちにとってはゆりかごのようなものなのです。
おまけ
作者が文章を添えたストーリーブックもあります。
ゆきだるま ストーリー・ブック
レイモンド・ブリッグズ/絵と文 松川 真弓/訳