『自殺うさぎの本 むやみに死んじゃううさぎたち』
(The Book of Bunny Suicides)
著者(文章): アンディ・ライリー (Andy Riley)
著者(絵): アンディ・ライリー (Andy Riley)
出版社: 青山出版社 (2005/12/15)
いつもリンクを貼らせてもらう「絵本ナビ」では取り上げていなかったようです。
子供向けの絵本としての紹介には相応しくないとのことでしょうか?
中身はあまり日本ではお目にかかれないのですが、自殺をしたがるうさぎを主人公に、ブラックユーモアを満載したコマ漫画の連作です。
どうやったら死ねるかを、他力本願な方法から積極的に絡んだ結果の死とか、これでもかこれでもかとアイデアの限りを尽くします。
作品の中には、一瞬「これでどうやって死ねるの?」と思わせる状況や仕掛けもありますが、その殺人の仕掛けや原理を見つけてやろうとの気を起させるだけのものがこの作品にはあります。
私がこの中で特に好きなのは、宇宙人に遭遇したうさぎが一人の宇宙人の●ンタマを蹴り上げてしまい、怒りを買った宇宙人に殺されてしまう作品ですね。
●ンタマを蹴られて悶絶する宇宙人と、報復のためにUFOから出てきた宇宙人が持つ大袈裟な破壊兵器が、私の笑いのツボをくすぐります。
じっくり眺めると大袈裟な破壊兵器を持ってUFOから出てきた宇宙人は、放射線や化学兵器にも耐えられそうな完全防護服を着用していますし、手にした破壊兵器にはエネルギー発生装置らしきものが付いていますので、対人兵器としての光線銃のレベルではなく、もっと高出力な大砲に近いものであることをうかがわせます。
もちろんその兵器からの光線を浴びたうさぎは、死ぬことはおろか、どろどろに分解して原形をとどめません。
こうしてB5版の半分くらいのサイズに収めた84ページの作品に圧倒され続けるのですが、結局そこにはユーモア以外のものを見出すことが出来ません。
あっても良さそうな「自ら望んだ己の死を笑い飛ばす」ようなものの欠片すらもないからです。
それは、実際に死ぬことは可能であっても、普通はあり得ない方法だけで構成されているからでしょう。
それを徹底的に貫き通すことが、この作者の作品に込める誠意なのだと私は受け止めました。
(The Book of Bunny Suicides)
著者(文章): アンディ・ライリー (Andy Riley)
著者(絵): アンディ・ライリー (Andy Riley)
出版社: 青山出版社 (2005/12/15)
いつもリンクを貼らせてもらう「絵本ナビ」では取り上げていなかったようです。
子供向けの絵本としての紹介には相応しくないとのことでしょうか?
中身はあまり日本ではお目にかかれないのですが、自殺をしたがるうさぎを主人公に、ブラックユーモアを満載したコマ漫画の連作です。
どうやったら死ねるかを、他力本願な方法から積極的に絡んだ結果の死とか、これでもかこれでもかとアイデアの限りを尽くします。
作品の中には、一瞬「これでどうやって死ねるの?」と思わせる状況や仕掛けもありますが、その殺人の仕掛けや原理を見つけてやろうとの気を起させるだけのものがこの作品にはあります。
私がこの中で特に好きなのは、宇宙人に遭遇したうさぎが一人の宇宙人の●ンタマを蹴り上げてしまい、怒りを買った宇宙人に殺されてしまう作品ですね。
●ンタマを蹴られて悶絶する宇宙人と、報復のためにUFOから出てきた宇宙人が持つ大袈裟な破壊兵器が、私の笑いのツボをくすぐります。
じっくり眺めると大袈裟な破壊兵器を持ってUFOから出てきた宇宙人は、放射線や化学兵器にも耐えられそうな完全防護服を着用していますし、手にした破壊兵器にはエネルギー発生装置らしきものが付いていますので、対人兵器としての光線銃のレベルではなく、もっと高出力な大砲に近いものであることをうかがわせます。
もちろんその兵器からの光線を浴びたうさぎは、死ぬことはおろか、どろどろに分解して原形をとどめません。
こうしてB5版の半分くらいのサイズに収めた84ページの作品に圧倒され続けるのですが、結局そこにはユーモア以外のものを見出すことが出来ません。
あっても良さそうな「自ら望んだ己の死を笑い飛ばす」ようなものの欠片すらもないからです。
それは、実際に死ぬことは可能であっても、普通はあり得ない方法だけで構成されているからでしょう。
それを徹底的に貫き通すことが、この作者の作品に込める誠意なのだと私は受け止めました。