安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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近鉄奈良線、感動の大パノラマ

2006-02-12 21:34:04 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
人間誰しも、「さあ感動するぞ、感動するぞ」と待ち構えているときは、得てして空振りに終わるものだ。
逆に、自然体で物事に臨んでいるときにこそ、思いがけない感動をすることがあったりもする。
今日の未乗区間乗り潰しは、まさに思いがけない感動をした出来事だった。

今日の所要は午後から。午前中はまるまるフリーということで、宿泊先のホテルを遅めにチェックアウトし、関西の未乗車区間の乗り潰しに出かける。
初めは阪和線・鳳~東羽衣間の枝線に乗ることにする。こういう乗りにくい盲腸線こそ、乗れるチャンスが訪れたら確実にモノにしなければならない。いや、鉄たる者はチャンスがなければ作るくらいの覚悟がないと完乗などとてもできない。

ホテルを出て大阪環状線・西九条駅のホームに立つ。タイミング良く関空快速・紀州路快速が来たので乗車。高架化工事が進む阪和線を見ながら進み、鳳下車。鳳からは東羽衣支線に乗り換え、東羽衣へ。単線区間ながら1時間4本の列車が走っている東羽衣支線はなかなかの列車頻度だ。

来た道をそのまま折り返すのは鉄らしくないので、東羽衣到着後はすぐそばにある南海電鉄羽衣駅へ移動。快速急行で難波に出る。
そこから、あと2つの未乗車区間・大阪環状線今宮~JR難波(旧湊町)間の支線と、関西本線天王寺~奈良間をめざすが、JR難波から奈良までは直通列車が出ているので両方まとめて制覇できる。それにしても、湊町という由緒ある駅名をなんでJR難波なんていうセンスのかけらもない駅名に変えたんだろう。
30分ほどで奈良に到着。関西本線も全線完乗を達成した。

奈良駅前で昼食の後は、やはり来た道をそのまま帰るのは鉄らしくないので、これまた未乗車の近鉄奈良線で大阪都心に戻ることにする。どうでもいいけど奈良市内は小雪だよ。寒いよ。

奈良から乗った急行電車は、結論から言うと素晴らしかった。
特に、生駒トンネルを通過した後、石切から瓢箪山までの区間では、33パーミル勾配を下って行きながら、眼下に東大阪市の市街地が大パノラマのように広がっている。その雄大さに心を打たれた。こんなところでこんな大パノラマを見られるとは思っていなかったから、予想外の出来事に感動を覚えた。生駒山の山腹を走る電車の窓から見えるその大パノラマは、篠ノ井線の姨捨駅から見える長野の街並みにも決して引けを取らないだろう。
どうしてカメラを持ってこなかったのだろうと悔やんだ。もっと早くここに来るべきだったと思った。その素晴らしいパノラマをここでお見せできないことが残念でならない。

33パーミルを下り終えると、さっきまでの小雪がウソのように車内には陽が差し込み暖かくなってきた。生駒山の冬と平地である大阪の春。その間を国境の長いトンネルと33パーミル勾配で駆け抜けたのだ。
季節の変わり目をも体感させてくれる近鉄奈良線の素晴らしい生駒峠越え。いつかまた必ず来たいと思っている。

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