安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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これはさすがに衝撃的だ…

2010-03-12 23:47:38 | 鉄道・公共交通/安全問題
操縦室内、機長も記念撮影 進行方向に背 スカイマーク(朝日新聞)

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 スカイマークの副操縦士が操縦室内で記念撮影を繰り返していた問題で、乗客を乗せた運航中、進行方向に背を向けた機長らを撮影した写真があることがわかった。前原誠司国土交通相が12日、閣議後の記者会見で写真を公開した。見張りを怠っており、航空法に違反する。同省は11日から同社に対する立ち入り検査を始めており、関与した乗員だけではなく、会社に対する行政処分も検討する。

 公開された写真は、国土交通省が同社から提出させた十数枚のうちの2枚。1枚は副操縦士席に座った客室乗務員が機長とピースサインで写っている。もう1枚は副操縦士と機長が客室乗務員を挟んで写っている。前原国交相は「(いずれの写真も)全員こっち(後方)を向いている。運航中です。お客さんが乗っている機内で、こういうことが起きるのは言語道断。許されざる行為だ」と述べた。

 スカイマークの説明では、30代の副操縦士は昨年4月から今年2月にかけて、飛行中、計5回にわたって操縦室で機長や客室乗務員らと記念撮影を繰り返していた。

 航空法は、運航中の操縦者に見張りの義務を課している。国交省は、機長と副操縦士の2人とも前方や計器を見ていない状態は「ありえない」としている。2001年の米同時テロ以降、操縦室への出入りは厳しく制限された。客室乗務員は業務上、操縦室に入ることは認められているが、操縦席に座ることは想定されていない。同省の島村淳運航課長は「法律以前の問題。安定飛行中でも、客室乗務員を座らせれば、操縦桿(かん)や計器などに触れて危険が生じかねない」と指摘している。

 スカイマークは「主導した」とされる副操縦士を諭旨退職に、一緒に写った機長3人を出勤停止、客室乗務員7人を減給処分とした。だが、同省は「社内処分で済む問題ではない」との受け止めだ。会社として安全への取り組みや教育、指導、コンプライアンスの体制に根本的な問題があるとみて調査を進める。

 同社の安全体制を巡っては、風邪で大きな声が出せない客室乗務員を「非常時の誘導に支障がある」と判断した機長が交代させようとしたのに、西久保慎一社長と井手隆司会長が認めず、逆に機長を交代させて運航を強行していた問題も発覚。同省が9日に厳重注意したばかりだ。

 連続して安全にかかわる問題が明らかになったことについて、前原国交相は「(スカイマークは)利益至上主義と言わざるを得ない」と指摘。羽田空港の4本目の滑走路のオープンに向けてスカイマークなど新興の会社に一定の発着枠を割り当ててきたが、将来的な見直しの可能性にまで言及した。

 スカイマークは「事実関係を確認後、再発防止策を検討したい」としている。(佐々木学)
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記事の中身もさることながら、衝撃的なのはこの写真だ。全員が後ろを向き、誰も前方を見ていない。さすがに私もショックを受けた。写真の威力を感じるのはこういうときだ。

これが遊園地での記念撮影だったら、別にどうということはない。機内だったとしても、空港で駐機中だったのなら、まぁ許そう。しかし、この写真が撮影されたのは、上空を飛行中の航空機の中だったのである。

時速900km前後で飛行している航空機は、1分間で15km、4秒間に1km進む。これがどれだけ速いかはいうまでもないだろう。数百人の乗客の命を預かる機長、副操縦士が、そろいも揃って前方から目を離し、記念撮影に興ずるなど信じられない。「たかが数秒」の話ではなく、仮に2人が揃って10秒間前方から目を離したら、無監視状態で2.5kmも進んでしまう。乗務員に、あまりにもそのことへの自覚、さらには高速で進む交通機関への「恐れ」「畏敬」の念がなさ過ぎる。

もちろん飛行機は自動操縦だし、接近警報があるし、航空管制も受けているから大丈夫ではあるのだろう。しかし、あまりにも職業倫理が崩壊してしまっている。日航以上の大手術がこの会社には必要である。

当サイト管理人は、この際、「スカイマークボイコット宣言」をする。どんなに運賃が安かろうとも命には代えられないからだ。

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