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福島県で震度5弱

2010-03-14 21:50:49 | 気象・地震
2010年3月14日17時08分頃に福島県沖で発生した地震について(気象庁報道発表)

福島県沖を震源とする地震で、太平洋に面した楢葉町で震度5弱を観測した。地震の規模はM6.7(暫定値)。M7.9だった阪神大震災の40分の1程度のエネルギーである。発震機構解(地震のメカニズム)は西北西-東南東方向の逆断層型だが、リンク先の報道発表に「太平洋プレートと陸のプレートの境界付近で発生した地震」とある通り、プレート境界型地震である。震央は、想定される宮城県沖地震の想定震源域より若干南に外れているものの、きわめて近い。総合的に見て、近い将来起きるとされている宮城県沖地震の長期的前兆活動のひとつといえよう。

ところで、福島県沖を震源とするプレート境界型地震の発生は、2008年7月24日付け過去ログで取り上げたもの以来、1年8ヶ月ぶりであり、地震の規模もほぼ前回と同じである。プレート境界型地震の場合、プレートの沈み込みに伴う境界の歪みによって蓄積したエネルギーを、今回のような中規模地震によって時折、発散しながら本震へ向かって進行していくが、なんだかここ数年、中規模地震の発生間隔が短くなってきているような気がする。これは、プレートの沈み込みによるエネルギーの蓄積が短期間のうちに進んでいることを示すものであり、周期性を持ったプレート境界型地震としての宮城県沖地震の発生時期を考える場合、きわめて深刻な事態といえる。

「想定される宮城県沖地震が10年以内に発生する確率は7割」という予測が2009年1月に公表されているが、M6.6~6.7級のプレート境界型地震が2年間で2回発生したことで、三陸沖地震の発生確率はこれまでの予想よりもある程度高まったと見なければならないのではないか。発生時期も、同じプレート境界型地震である東海地震よりは早いような気がする。

現状を見る限りでは、宮城県沖地震まであと10年の猶予はないと思う。福島第1、第2、女川の各原発のあり方を含め、東北地方ではそろそろ緊急時への備えをしたほうがいい。

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