保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

春の観光シーズンを前に保津川で川掃除。

2009-03-07 16:45:41 | 保津川エコ・グリーン委員会
春の観光シーズンを前に保津川遊船企業組合では5日、毎年恒例となっている
保津川渓谷の川清掃作業を実施しました。

「美しい保津川峡谷を観光客に見て貰おう!」を合言葉に船頭総出で行なわれた
川掃除は、亀岡市の保津川下り乗船場から京都・嵐山までの
約16キロ間・両岸で実施され、船を2艘出して漂着・漂流する
ごみを回収して下っていきます。

ほとんどの回収作業は船を川岸に着岸させ、歩いてごみを
拾うのですが、川中の岩場や中洲では船を迂回させ、
接近して船上から直接回収する作業も行います。
この作業には操船する者の確かな技術と流れ、渦を読む
正しい判断が要求される難しい作業でもあります。


この時期の保津川は、深い朝霧が渓谷に幻想的な空間を映し、
雪解け水を含んだ勢いある川水が岩とぶつかり白い水しぶきが
舞う、まさに「自然が創り出す芸術景観」
心洗われる気持ちのいい渓谷なのですが・・・・


そんな‘保津川の美’を汚すもの・・・それが「川のごみ類」
川が増水する度に漂着・漂流するごみたち・・・ペットボトルや
空き缶、スーパーのレジ袋 農業用肥料袋に農地に敷くビニール類
などが我々を待ち受けているのです。



まずは渓谷入り口にある「ガタロ岩」に上陸して、ごみの
回収作業をスタート。
「ガタロ」とはこの辺りでは‘河童’のことをいい、古くから
河童が上がる岩という言い伝えがあったそうです。
最近、これだけごみが漂着すると河童も上がることができず
さぞかしお困りのことと思いますが・・・


船はごみ漂着ポイント各所に着岸し‘上陸作戦’さながらの
勢いで順次回収していきます。

どこから流れて来たのか?こんな大きな鉄板まで…これは重いです!

おっと、畑や田んぼに敷く間切りビニール登場です!
軽く4~5mはありましょうか。

今回の掃除では空き缶が多く回収されました。
ここ最近、雨降り続きで河川が増水していたので、
浮かぶペットボトルやトレイなどのプラスチック類は
下流へ流れてしまったのでしょうか?
渓谷に流れ着いた空き缶のほとんどが砂を含んでいて、
そのままごみ袋に回収していくと重たくて担いて歩けないので、
岩や石に叩いて割り、缶中の砂抜きをしてから回収するのですが、
これが相当の手間なのです。
日が暮れるまでという限られた時間内で予定の工程を
終えなくてはならない春の川掃除では、空き缶一個、一個
の砂抜きをする作業時間はかなりのロスタイム。
しかし、見つけてた限りは全て回収しないと寝つきも
悪くなるというもの。
がんばって細かい作業を繰り返します。

川掃除は体力的にもハードですが、なんといっても危険を伴う
回収作業で、慎重さも大事です。
船の航路から見える箇所なら、傾斜の険しい崖でもしがみ付き、
枝に引っ掛かったゴミに手を伸ばし回収しなくてはなりません。
もちろん命綱などなし。苔や岩質によっては長靴が滑り、
落下の危険性も十分考えられます。
しかも片手にはゴミの入った重い土嚢袋を待って場合が多く、
正味、もう一方の手で体を支えているような状態です。
平地でも鋭いトゲを持ったイバラが行く手を遮ります。
手や足をすり切り、服を破りながらの作業です。

とはいえ、こんな作業を繰り返すうちに、船が嵐山に着く頃には、
2艘の船がゴミ袋の山で一杯になっていました。
嵐山に着いた船のごみの詰まった袋は、船上げ場で待っている
2tトラック一杯積み替えられ亀岡の埋め立て処分場まで運ばれます。

今回の川掃除は2月後半の悪天候続きで作業日程が、
結局2日間しか取れず、全てのごみを回収できなかった
のが少し心残りですが、一度も休憩を取らずに作業に
あたってくれた船頭たちの頑張りで何とか、春のシーズンを前に
美しい保津川を守ることができたと思います。

みなさん、お疲れ様でした。
今年も保津川の素晴らしい景観を守るため、頑張りましょう!

情熱と行動力の船頭・森田孝義さん、京都新聞に登場!

2009-02-20 16:59:25 | 保津川エコ・グリーン委員会
今日20日付けの京都新聞・朝刊に保津川下りの船頭
である森田孝義さんが紹介されました。

京都新聞を取られている方はもうお読みになった
と思いますが、今、京都で活躍する話題の人に
スポットを当て紹介する人気コーナです。

森田さんは船頭歴12年の船頭さんで、私の3年後輩
にあたりますが、入社当初から「保津川の未来について」
熱い思いを持ち、夢や目標を語りあった仲で、特に3年前
の「保津川開削400周年事業」の際はともに力を合わせ、
いろんな新しい試みに挑戦した、いわば同志と呼べる人物。

今回は保津川の河川環境に積極的に取り組む船頭として
また、NPOプロジェクト保津川理事としての活躍も
紹介されています。

そして今年から私のあとを受け保津川遊船の環境部
にあたる「エコ・グリーン委員会」の二代目委員長
に任命され、内外から更なる活躍が大いに
期待されているところです。

熱意と行動力を伴う「保津川」をこよなく愛する男、
森田孝義さんのこれからに、目が離せませんね。

未来の保津峡を花で飾ろう!サクラの植樹を実施。

2008-12-12 12:05:06 | 保津川エコ・グリーン委員会
「未来の保津峡を花いっぱいに彩ろう!」
を合言葉に昨年から始められた
保津川遊船エコ・グリーン委員会による
「さくらの植樹プロジェクト」が昨日11日、
保津峡の清水(しみず)右岸で実施されました。

我々遊船の同委員会では昨年の女淵右岸のサクラの植樹
に続き2度目の植樹作業となります。

当日は早朝7時30分に同委員会メンバー8名にヘルプメンバー
4名が加わり計12名が乗船場に集合、一日掛けて
20本のサクラと1本のイチョウを植樹を行いました。

前日に用意しておいた‘サクラの苗’や鹿防護ネット、
肥料などを船に積み込み、現場となる清水を目指します。
出航してから約40分ほどで現場である‘清水’に到着。
対岸には京都の銘木‘北山杉’が植林されている美しい所。

船を接岸し、勾配厳しい植樹現場までサクラの苗など
を手分けして運びます。


荒れ放題となっている植樹予定地。まずは草刈機で雑木や草
を刈り、植え込みし易いよう整備からはじめます。

とはいえ、今回の植樹メンバーの殆どが昨年も参加した
者達で構成されているので、草刈り後は、スコップで
サクラの根を埋める穴を掘る者、肥料バーグを植樹ポイント
に置く者、川の水をバケツ汲み上げる者など、実に段取りよく
分業がなされ、効率よく順々にサクラが植えられていきました。


サクラの植樹作業は根を埋める穴掘りから立木までのハード面が
終わってからが、実は手間の掛かる作業が多くあります。

鹿や猿に若木の皮を剥されないように、防護用ネットを
張る作業や植え付けた木が風などで倒れないように
添え木を組まなくてはなりません。
これが実はテクニックがいる細かい作業で時間がかかるのです。

この時期、渓谷の日暮れが早まるので植樹は時間との勝負です。
船で渓谷深い場所に来ている我々は日が暮れるまでに
渓谷内を抜け嵐山まで下ってなくてはならないわけですが、
今回の植樹作業もメンバーの手際のよさに、土壌のやわらかさ
という好条件も手伝って、スムーズな工程で植樹を終えることが
できました。


全ての作業を終え、恒例の‘みんなで記念写真’!
このみんなの‘笑顔’が、歴史ある保津峡の自然に
「自分達の手で計画し、植えたんだ!」という
‘足跡’が残せた喜びと達成感が伺えます。

1200年という水運の歴史を誇り、遊船となっても
100年以上の歴史がある保津川。
その間、多くの先輩諸氏によって守られてきた渓谷の自然。
我々はその遺産により今、四季の花に彩られた美しい渓谷
保津川を満喫することができます。

この歴史の遺産と思いを次の世代の人達に受け継ぐのは
今に生きる我々の世代の使命でもあります。
美しい保津峡を未来へ引き継いでいく為には
我々の植樹はまだ‘ほんの小さな一歩’かもしれません。
が、メンバーの気持ちが‘未来’という、夢と希望
へ向かって行動できたことは我々保津川遊船としては
大きな前進への‘一歩’であったと確信します。

私達保津川遊船企業組合エコ・グリーン委員会によって
「保津峡サクラ植樹事業」が二年に渡り実施できたことは
関係団体及び組合員皆様のご協力の賜物と感謝する次第です。


私個人としては同委員会の委員長任期が最後の年でした。

3年前に始まった保津川開削400年記念事業から
一貫して保津峡・保津川に籠もってきた魅力の再発見と
景観再生を目指し、微力ながら懸命に取り組んできましたが、
今回の任期満了をもって、自分の中では一つの区切りが
付いた気がしております。

時が経て、このサクラが花開き、艶やかに保津峡を彩る。
それを観る乗船客が歓声をあげながら下る姿を
想像するのなんとも楽しくロマンチックなこと。

‘人間は生きた証として 何を残すのか?’

今、自分は何かを残せたような気がしています。

エコ委員会で保津川一斉清掃を実施!

2008-10-10 19:36:59 | 保津川エコ・グリーン委員会
今日10日(金)、保津川遊船エコグリーン委員会では、
秋の観光シーズンを前に保津峡の一斉清掃活動を実施しました。

今回の清掃活動は今月5日に行われた「ふるさと清掃運動会」
の趣旨に賛同している保津川遊船企業組合が、同活動の一環と
しても位置付け実施したもので、先日の雨で増水した際に
漂着したゴミを船で清掃する班と乗船場から河原やテトラポットを
徒歩で清掃する班の二班に分かれて行いました。

ゴミ清掃船班は、保津峡の入口である山本浜から嵐山までの
約14キロを、16名の船頭達が船に乗り込み朝8時から
12時までの約4時間、休憩なしで懸命の清掃作業に
汗を流してくれました。
また、河原清掃班も、川下りの仕事終了後の午後から
15名が出て清掃に当ってくれました。

私はっちんはゴミ清掃船に同乗し渓谷の掃除を担当したの
ですが、あるわ~あるわ!岩場の隅の舞い込みや川岸には
たくさんの漂流ゴミが浮んでいます。

船頭たちは漂流しているゴミを見つけると船の舵を大きく切り
側の川岸に着けて岩場へ上陸し回収するのです。
もちろん通常の航路からは大きく外れる清掃時のみの操船法なのです。

清掃場所の多くは足場の悪い岩場で、転倒や転落がないように
最善の注意をはらい作業に当らねばなりません。
渓谷のゴミ掃除の難しさがここにあります。

場所によっては右岸側と左岸側の二手に分かれ回収作業に当ります。
ここは小鮎の滝と呼ばれる保津川一落差のある所。保津川下りの
航路ではまだまだ上流部に当る場所なのですが、見る見るゴミ袋
は増えていき船に積み上げられていきます。

ここは1606年から1948年頃までの約350年間、
下った船を出発地まで戻すため、船頭たちが綱で曳き上げる
時に通っていた道‘綱道’です。
まさに保津川水運の文化的遺産ともいえる道も、人が
行き来しなくなった今では、増水時に川の水位がここまで上がり、
漂着したゴミが陳列される道‘ゴミ道’という
不名誉な呼び名に変わって仕舞いました。

また、今回は漂着したゴミを土砂が覆い被せ、川底に
沈んでしまった空き缶やペットボトルも回収しました。
ゴミが沈んでいる砂地は浅瀬が多く、船からも非常に
よく見えてることから景観を損ねていました。
船に乗りながら作業は意外に大変!
沈んでいるゴミ類は水や砂が詰っているので重く、
引き上げるのに相当の力とテクニックを要します。

清掃作業をしてる間も川下りの観光船は通過して行きます。
おや?そこに変わった船がやって来ました~
外人さんたちの団体貸切船です。
「見よ!日本人の環境意識の高さを!」ばかりに懸命な
清掃作業を演出する船頭たち~
そんなアピール?が功を奏したのか?
カメラのシャッタ音の嵐と大きな声援を送って下さいました。
「帰国したら国で保津川の船頭たちの清掃活動を紹介してね」
と見送るはっちん。もちろん英語で・・・


さて、今回の清掃でも変わったゴミは出てきます。
なんとバイクのフルフェイスです!
これは回収する時、生首が入っていたらどうしよう・・・
とビビリながら回収しました。(保津川では冗談ではないのだ…)

とはいうものの、ゴミの種類は今回も
ペットボトルと空き缶、食品トレーに肥料袋という
「漂着ゴミ・四天王」は変わらず不動でした。
なかでも、ペットボトルが異常に多く、ゴミ全体の
約7割を占めていました。
夏のBBQ後の放置ゴミの影響が考えられます。

今回の保津川一斉清掃で回収されたゴミは
渓谷部だけで土嚢袋65個も出ました。
河原で回収された分も足すと90個にも達し
約1t近くのゴミが回収されたことになります。

毎月の定例清掃会(NPOプロジェクト保津川主催)や
我々遊船の清掃活動など、各種団体が川の環境への
積極的なアプローチを続けていますが、保津川の
ゴミは一向に減少する兆しをみせません。

我々保津川エコ・グリーン委員会としては
今後も回収作業に汗を流し「美しい保津川」
を取り戻すため取り組む所存ですので
心ある皆様のご支援、ご協力の程、
何卒、よろしくお願い致します。

保津川下りエコグリーン委員会一同。

保津川遊船が「観光地美化奉仕団体」として表彰!

2008-08-14 19:37:56 | 保津川エコ・グリーン委員会
観光地の美しい景観を守る活動を行っている団体に
贈られる賞「観光地美化奉仕団体」にこのたび
我々「保津川遊船企業組合」が選ばれ、昨日
京都府亀岡市・栗山正隆氏市長から表彰状が
伝達されました。

この賞は日本観光協会・関西支部が観光週間(8月1日から17日)
に合わせ毎年表彰されるもので、近畿と三重の2府3県を
対象に、観光地の美化景観の保全や形成に尽力している
団体・個人に贈られます。

今年は私達、保津川遊船企業組合が長年取り組んでいる
ごみ掃除やイワツツジ植樹、また昨年から始めたサクラの
植樹事業などの活動が評価されこの賞を戴くことになりました。

長年行っている「川清掃」に加え3年前から始めた漂流ゴミ
の回収ボランティア活動など地味で地道な船頭たちの活動が
このようなかたちで評価されたことは、大変嬉しいことで
私達の日々の苦労が少しは報われたと感じ
先ずは素直に喜びたいと思います。

しかしながら、賞は受けたとはいえ、川からゴミが無くなった
わけでもなく、荒れている渓谷の木々がよみがえったわけ
でもなく、現状は何一つ変わっていません。
ただ手放しで喜んでばかりもいられないのも事実。

今後も保津川の清流再生と保津峡の景観保全に対し、
より一層、しっかりと取り組んでいかねばと、
決意を新たにする為の賞だと位置付けたいです。

保津川下りには年間約30万人が乗船され、保津峡を
走るトロッコ列車には年間約90万人の方が乗車され
ることから考えると、年間延べ120万人もの人が
この保津峡の景観や山・川の環境をご覧になられると
いうことになります。
そのうちの約1~2割は海外からの旅行者です。

保津川と保津峡は日本にのみならず世界からお越しなった
これだけ多くの方々に見られる観光地なのです。

京都議定書が発効された地・京都を流れるこの保津川。

我々はまず足元から美しく!をテーマに
環境の問題に取り組んでいきたいと思うのです。

このブログをご覧の方で
「日本を代表する川・保津川の環境の為に何か協力したい!」
という方がおられましたら、是非名乗り出て下さると
嬉しく思います。

ともに考え、ともに行動していきましょう!

よろしくお願い致します。

お盆シーズンを前に保津川~渓谷のお掃除。

2008-08-01 23:58:02 | 保津川エコ・グリーン委員会
夏も早いものでもう8月です。

保津川下りでは、この夏一番の人出となるお盆のシーズンを
前に、渓谷に漂流するごみの掃除を行いました。

先日の雷をともなう豪雨により、またしても大量のゴミ
が川面を漂流したり、岸に打ち上げられたりしている
ことから今日、舟一艘とゴムボートを出動させ
乗船場から保津峡、嵐山までの清掃活動を実施、
土嚢袋50個分のごみを回収しました。

先日来、腰痛を患い、まだ本調子でない私は
今回はゴムボート班として細かい箇所に漂流して
いるごみ回収を担当しました。

「船士魂」と書き染められているTシャツは、川で生き、
守っていこうとする「男達」の決意を表すかの様です!
ボートには若手船頭の浅田和生君と石田亮太君が乗り込み
ごみスポットへ出発!

途中、小橋の橋脚に引っ掛かっていた大きな砂袋を
回収するべく、ボートから身を乗り出して掬い上げることも。
その下流は急流なので、ボートから滑り落ちると
流れにのまれ大変な事になりかねない危険スポット。
事実、回収作業の途中、何箇所かで川に落ちてしまった
そうです。まさに体を張っての作業なのです。


ボートはごみの詰め込む量が限られているので、
積載の限界になると、その都度岸へ上げ、そのごみを
陸から付いて行く軽トラックで回収するのです。
今回はなんと!トタン屋根が二枚分も!
そしていつもごとく、農業用肥袋とペットのえさ袋
を多数回収しました。
このごみのレギュラーは何とかならないものでしょうか?

暑い最中、仕事疲れも残る中、船頭たちはボランティアで
午後6時すぎまでハードなごみの回収作業に当ってくれました。
本当にお疲れさまでした。

ここ数日、北京オリンピックの影響か?毎時間大勢の
外国人のお客さんが保津川下りにお越しになられています。
昨日はトルコからオリンピック観戦を兼ね日本旅行を
されているお客さんを乗せましたし、また私の友人も
フランス柔道の関係者を保津川下りに招待するなど
本当によく目にすることが多いのです。

オリンピックでは中国の環境問題が世界的な話題と
なっておりますが、我々もけして他人事ではなく
対岸の火事とたかを括ってはいられませんよ。

この保津川のごみを海外の方にお見せすることは
保津川だけのことではなく、京都しいては日本の
環境への意識レベルを図られることにもなりかねません。

その意味からも‘日本で一番の人気川下りである
保津川の清掃の意義は大きいといえるのではないでしょうか?

我々船頭だけでは限界がありますので、何卒多くの方々の
ご協力、ご支援をよろしくお願い申し上げます。


‘ペットボトル・キャップ’を集めてワクチンを!

2008-07-11 21:24:49 | 保津川エコ・グリーン委員会
アフガニスタンやミャンマー、ラオスなどの発展途上国
で、子供達にワクチンを贈る事業を進めている
NPO法人「世界の子供たちにワクチンを日本委員会」
(JCV)で、ペットボトルのキャップを回収し再資源化した
収益金でワクチンを購入し寄与する運動が行われています。

ペットボトルは年間約250億本が生産され、回収率は62%と
高いものの、再資源化率は37%とまだまだリサイクル事業
としては確立されているとはいい難いのが現状です。

そこで質の高い素材であるペットボトルのキャップを外すだけで、
再資源化を図り、その収益金でワクチンを購入し、途上国の
貧困から生まれる病死撲滅に役立てようとするのが
このペットボトル・キャップ運動です。

運動の仕組みは
回収されたキャップを集め、リサイクル工場へ売却し、その
売却金でワクチンを購入し、JCVへ寄付しJCVから
途上国へワクチンを届けるという流れだそうです。

キャップ800個でワクチン購入代金20円になり
子供一人の命を助けることに役立つといいます。

我々保津川遊船のエコグリーン委員会で実施している
川の漂流ゴミ掃除の時に回収される全ゴミの30%以上
がペットボトルです。
そのペットボトルのキャップを外し、回収すると
相当数のキャップが集められると思います。

増水のたびに流れ着き、頭を悩ませている不要なゴミの
中に、人の‘命’を救うことができる‘宝’が埋っていた!
これはかなりの感動です!

もちろん、キャップの洗浄など手間もあるとは思いますが、
ただ、自分の職場である川景観を守るということだけなく、
我々委員会の今後の活動にとっても、一つの大きな
社会的な‘意義’を見出すことができ、清掃行動への
活力につながるものと期待できます。

今、世界では一日に約6000人の子供とたちが
予防できる感染症で命を落しています。

ワクチンさえあれば助かる命があります。

詳細などを問い合わせ整理した上で、正式に次回の委員会で
遊船として「ペットボトルキャップ運動」への参加を提案し、
今後、委員会活動の主事業に位置付けたいと思いますので、
委員の皆さん、遊船の皆さん、
ご協力のほど、よろしくお願い致します。

世界の子供たちにワクチンを HP

‘保津峡への恩返し’11日にイワツツジの補植作業。

2008-06-07 20:47:20 | 保津川エコ・グリーン委員会
野も山も緑深まる6月、保津峡の岸壁は今、
朱色の可憐な花・イワツツジが満開です!

毎年の様に襲う洪水の激流にさらされても
負けることなく、他の樹木が生きていけない
地形や岩の割れ目にしっかり根を張り、
この梅雨の季節に保津川下りをされる
お客様の目を楽しませてくれています。

「こんな見事なイワツツジは保津川でしか見ることのできない!」
と毎年、訪れるファンも多い保津峡のイワツツジ。
まさに梅雨季の名物とまでになった保津峡のイワツツジですが、
実はこの景観を後世に残していこうという‘人たちの手’で
守られていることはあまり知られていません。

保津峡ではイワツツジが満開となるこの時期、
市民組織‘亀岡山野草を守る会’が主となり、
亀岡市、市観光協会、 保津川遊船企業組合が
協力して『イワツツジの植付け・補植作業』を
行っているのです。今では初夏の保津川の
恒例行事となり、今年も今月11日(水曜日)に
実施されます。

補植作業は、保津川下りの船に‘亀岡山野草を守る会’の方々
が乗船され、下りながら渓谷の岩壁・数箇所に手作業で
毎年約1,500本のイワツツジの苗を根付していきます。

植付け方法は、生育に適した場所を慎重に選びながら
持ち込んだつつじの苗を‘土’と‘水コケ’で包み、
一つ一つ丁寧に岩の割れ目に植え付けを施します。

これまでの補植活動で、延べ約5万本のイワツツジの苗
が複植されましたが、洪水が多い保津川では苗が流される
などして実際に根付くのは全体の約2割程度とのこと。

また、近年のガーデニングや盆栽ブームにより
ハイカーやBBQに訪れた人がむしり取り持ち帰る
という事態も起こり、年々自生率も激減しています。

ゴミなど河川環境の悪化も追い討ちをかけています。

自然本来の厳しい環境に耐え続けてきた
保津峡のイワツツジも、人間が原因となる
環境の変化によって厳しい状況にあるといえます。

イワツツジの補植作業は、人が渓谷へできる‘恩返し’
として重要な活動の一つだと思っています。

☆11日は補植作業と同時に渓谷の川掃除が実施されます。
 市環境政策課を主にNPOプロジェクト保津川や
 保津川の世界遺産登録をめざす会などが合同で
 遊船の船に乗船し渓谷のゴミ掃除を行う予定です。

梅雨期の川のお掃除、今日も。

2008-06-06 22:06:35 | 保津川エコ・グリーン委員会
5日前に漂着ゴミの掃除をしたばかりの保津川。

しかし!ここ2~3日の雨で増水した川岸には
またしてもペットボトルやレジ袋などのゴミたち
が漂着していました。

梅雨の晴れ間(曇りかな?)となった今日、
早速、遊船のエコ委員会で仕事を終えたメンバー
を募り午後2時から回収作業に行って参りました。

水位の増減が目まぐるしく変わる梅雨時期の川では
拾った先から川ゴミたちが流れてきます。
まさに‘いたちごっこ’とはこのこと!
でも、挫けたり、諦めたりしては下流の皆様に
申し訳がない。京都いや日本を代表する景勝地で
ある嵐山を汚すことになるのは‘上流の恥’
との熱い思いで、この時期の川掃除に挑んで
います。

おっと!あぶない~ 足を滑らさないように~
今日の保津川は水位が80cmと高く、川の岸の
境がわかりにくいので油断をすると大変です!
なんといっても安全第一。
ゴミ掃除にもテクニックがあるよう感じます。


今回汚れが酷かった通称‘ホタルヶ淵’を重点ポイントに
して清掃したところ13袋ものゴミが回収されました。

天気予報では来週以降も激しい雨が降る模様です。
おそらく今日掃除した所もその頃には、ゴミが
漂着していることでしょう。

果てしなく続く川‘ゴミ’との闘い。
‘水の遺産・保津川’を守り、下流や海の向こうの
海岸へゴミをたどり着けさせない為にも、私達は
地道に活動を続けていこうと思います。

大雨後の‘緊急’川ゴミ掃除を実施!

2008-06-01 21:16:26 | 保津川エコ・グリーン委員会
先月末に入り雨がよく降った保津川。

雨の後の川といえば付き物となるのが川ゴミです!

水位が引いてきた今日、護岸のテトラポットに
引っ掛かった漂流ゴミが打ち上げられて、あまりにも
汚れが酷く、景観を損ねていたので、仕事が終わった
午後4時から川清掃を実施しました。

暑い気候の日曜日、殆どの船頭が2度も船を
下って疲れていたこと、また明日から雨の日が
続くことなどから、私が緊急に提案した川掃除に
反対意見もありましたが「今日やらねば、このゴミ
山を下流の嵐山に流してしまう」という思いで
委員長の権限として実施しました。

「ちょっと強引しすぎたかな?」とも思いましたが
梅雨期の川掃除というのは、掃除に適した条件を
待っていては、清掃する機会すら逃すのです。

「天候のいい日にやろう~水位が引いたらやろう~
明日やろう~明後日やろう~」などと機会を待っていては
絶対に出来ないのです。
「今といったら今!」即、掛からないとゴミを
取り逃がし、下流へ流してしまうことになるので
「一人でもやる!」との思いでした。

そんな私の呼びかけに4人が参加してくれました。

たった4人ですが、彼らの‘志’の高さに
熱く感動し、また心強く感じた次第です。

ゴミとの闘いは本当に厳しいものです!
半端に気持ちでは負けてしまいます。

私達、川で生きる者の現場では、川ごみ掃除は
クリーンイベントではありません!

即、生活にかかわる重要な問題なのです。

「自分の会社がピンチの時にどうしてのんびり
寝てられますか!」と今日のNHK「ルソンの壺」
で嵯峨野観光鉄道・トロッコ列車の長谷川一彦社長
が熱く語られたように、私達も熱い思いと高い志で
これからも果てしなく続く‘ごみ’との闘いに挑み
‘水の遺産・保津川’を守っていきたいと思っています。

土嚢袋26個分のごみを回収しました。