保津川下りの船頭さん

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大雪に思う・・・天の恵み。

2013-01-15 08:50:10 | 船頭の目・・・雑感・雑記
全国各地で成人式が行われた昨日、北・東日本を中心に大雪が続いている。
これらの地域では、車が立ち往生したり、公共交通機関がマヒするなど
雪による様々な被害が出ているという。

これらの地域の方々には十分、注意して対応していただきたく思う。

いつからか雪は生活の基盤を揺るがす厄介ものになってしまった感がある。
テレビでも「大雪で都市機能がマヒ」「雪により各地で被害」などネガティブな
報道ばかりが目立ち、雪を楽しむ視点は観ることができないのは残念な気がする。

私たち大人はいつから「雪」を厄介なもの感じる様になったのか?

子どもの頃、雪が降ればワクワクしたものだ。
雪合戦に雪だるま、豪雪の時はカマクラまでつくったり、雪降り独特の遊びを考えて
日常とは異なる自然環境を楽しめた。

白い空間に包まれた静寂な風景の美しさにも、息をのんだ。
純白という色に魅せられた。

まさに雪は「天からの恵み」だった。

私たちの舟下りでも雪は多くの恵みを与えてくれる。
舟を流すにはなにより川の水位の安定が重要だが、冬のあいだに
山々に降り積もった雪が、春の近づきと共に徐々に溶け出し
‘雪どけ水’となり、春から必要な水の恵みを施してくれている。
そしてまた、この水こそが我々の日々生きる生活基盤を担っている
のは紛れもない事実である。

雪山は天然のダムの役割を果たしているのだ。


機能的な生活が当たり前となった現代社会の中で、
雪を楽しむ余裕をなくしてしまったお互いであるが
しばし、心のチャンネルを「自然の営みと恵み」という
真実に合わせてみて、雪を楽しむ感性を持ちたいものだと
思うのである。