保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

冬の京都、保津川下りもお忘れなく!

2005-01-14 17:31:26 | 船頭
今日は朝から3隻目に船上する順番だったはっちん!

湯の花温泉のお客さんや当日予約のお客さんが朝らか
お越し頂き、順調に2隻の船が保津川を流れて行きました。
「お~これは朝から景気がいいぞ~」とにっこり微笑むはっちん。

いよいよ次は、はっちん達の番です。
愛用の竹棹を棚から下ろし準備万端、あとはお客さんを待つだけです。

ところがどう訳か?それからは客足がばったり途絶えてしまいました。

2階にある船頭の待合室からはJR亀岡駅が一望できますが、
電車は次々と京都方面から入ってくるのですが、
乗船客らしいき人はまったく見当たりません。

午後からの定期船は1時と2時半の2便です。
いや~な予感が胸をよぎるものの「なんの、午後から時間はたっぷりある!」
と言い聞かせ、なお順番を待ちます。

しかし、昼を過ぎても人っ子一人の姿も見えません。

とうとう1時の定期船の時間が過ぎ、最後の2時半便に望みをかけます。

姿が見えないお客さんを待つ不確かなこの1時間半程、
時間が長く感じられることはありません。
予約などが入っていて必ず下れる保障のない待合室は、
特にやる事もなく、暇を持て余してしまいます。

そうこうしているうちに、いよいよ最終便が出る2時半に近づいて来ました。
相変わらずお客さんの姿は皆目見受けられません。

するとそこへ一台のタクシーが乗船所目指して走ってくるのが見えました。
「お~タクシーが来たぞ!」待ちぼうけの船頭達が一斉に立ち上がり、
さっきまでのんびり~ムードが支配していた待合室が色めきだします。
そのタクシー、確かにお客らしき人を数人乗せているのが
近づくにつれ確認できました。そして乗船場の前で停車。

「よし~GET!」誰かが叫んだ瞬間です。
タクシーからは揃いのネクタイにスーツ、つまり制服姿の男性達が!
そうです。このタクシー、実は新人運転手の研修車だったのです。

これにはさすがの船頭も‘よしもと’ばりの大コケ状態に。

結局、昼から一人のお客さんも来ず、一隻の船も流れなかったのです。

世界の名勝を謳い、年間30万人の乗船客を有する保津川下り。
世界中を相手にする観光地の今日の流船数、たったの2隻!
なんともさみし~い一日でした。

冬は船下りノシーズンオフというイメージがあり、
営業している事があまり知られていないという声もあります。
確かに山の渓谷の中、外は寒さも厳しいですが、
船は室内船に作り変え、中にはストーブを入れ防寒対策はバッチリです。
また、今の時期なら貸切船のように広々と乗っていただけ
お酒やおいしい食べ物を持ち込んで約2時間のゆったりした船旅が楽しめます。
はっちん的には結構、ねらい目だと思うのですが・・・どうでしょうか?

JRなら京都駅から30分、嵯峨嵐山駅からは12分ほどのアクセスのよさ、
また京都の奥座敷・亀岡湯の花温泉も近く、乗船場までの送迎バスもあります。
冬の京都、ゆっくりした癒しの旅に是非、保津川の川下りも入れてやって下さいね。







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