保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

ふぅ~、雨、風にもマケズ!

2005-05-01 21:50:22 | 船頭
今日は朝から早くも雨が降った保津川。

しかも雨に混じり強風が吹き荒れるという
船頭にとっては最悪の日和となりました。

今日、保津川に吹いた風は南風と呼ばれる、
船の進行を塞ぐ程の強烈な向かい風なのです。

保津川下りの船はご存知の通り機械化による
動力は一切使われておらず、船頭の人力に頼る
完全な手漕ぎ船です。
しかも、高瀬舟と呼ばれる保津川の船底は
浅瀬も進行可能なように真っ平らな構造となっおり、
風を受けると流され易い構造となっております。

今日の様に雨混じりで強烈な向かい風が吹く日は、
船に雨避けの屋根を設置する分、まともに風を囲ってしまい
引き戻されそうな力がかかり進行が鈍くなるのです。

こんな日は通常の船頭三人体制から一人増やした
四人体制にして、強敵である南風に対抗します。

真正面から吹いてくる強風に向かって、二人の櫂引きと
棹差しが力を合わせて一生懸命、船を前に進めるのです。

なかでも最前線に立つ棹差しの仕事はとてもハードです。
体も飛ばされそうな強風を切り、船の舳先まで駆け上がると
一気に棹で押しながら下るのです。

一回下るごとに体全身の筋力を集中させます。

そしてこの作業を延々繰り返します。
休むと船が止まりそうになるので、一休み
することも許されない過酷な作業、しかも
船の流れ具合も修正さいながらという
高度な技術を必要とするのもこの棹差しです。

今日のはっちんは午前、午後の二回、川を下って
きましたが、またしても運悪く二回ともこの
棹差しの役目でした~

昨日と異なり風が吹き、涼しい気候だったにも
かかわらず、昨日以上に汗びっしょりになった一日でした。

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