万博中央駅の記念ホログラム乗車券

菅沼天虎様のブログでも紹介されておりますが、今になって考えてみると、科学万博に関連する乗車券って、本当にたくさん発行されたものです。昨年の愛地球博でもいろいろと出ていたんでしょうが、その殆どがマルスなどの機械発行の企画券だったようでしたので、なんとなく蒐集意欲がなくなってしまったのは私だけでしょうか?

今回御紹介いたしますのは、科学万博らしく(?)、当時最先端であっただろう技術を駆使して作成された、ホログラム入りの記念乗車券です。

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表紙はこんな感じで、真ん中のシンボルマーク部分がホログラムで印刷されています。
当時、「ホログラムって何ぞや?」ってレベルのものでしたが、今や当たり前のようにクレジットカードなどに使われています。ビール券や紙幣なんかにも使われている、虹色の光を放つ「あれ」です。

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裏を返してみると、券番を覗き見る穴が開いており、いちいち中身を改めなくても売上精算時に番号の確認ができました。当時の記念きっぷの類は、だいたいこのようになっていたものです。
そして、中ほどに科学万博のシンボルマークがあり、発行局である「日本国有鉄道水戸鉄道管理局」のネーム、その下にシンボルマークの承認番号があります。

それでは、中を開いて見ましょう。

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見返し左側に科学万博の概要があり、右側に硬券の記念乗車券が貼り付けてあります。そしてその下に、これまた当時の最先端だったのか、セラミックで作った模擬券が貼り付けてあります。
今回の硬券乗車券は相互式ですが、昭和44年のモノクラス化以前の近距離1等券を髣髴させる緑色地紋とローマ字表記など、何気なく遊び心いっぱいの出来ばえです。
では、きっぷ達をじっくり見てみましょう。

images(上段硬券)
images(下段セラミック券)

よくよく見ると、セラミック券の活字が硬券のものに良く似ていて、それはそれで興味深い逸品です。特に前売りの「呪文」部分の有効期限を囲んだ四角のラインなんか、硬券そのものです。

そのまた下に、ホログラムとセラミックの疑問に答えるべく、それらの説明があります。

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読んでも、判ったんだか判らないんだか、科学に強くない私にはよく判らない説明があります。

あと、説明はどこにもありませんが、発売額が1,000円でしたから、セラミック券は実際には使用できないんでしょうネ

ちなみに、モノクラス化以前の国電区間の1等券を御紹介しましょう。

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なんとなく、この記念乗車券の遊び心がお分かりいただけましたでしょうか?

この記事は、菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」12月17日エントリー「国鉄発行 科学万博-つくば'85入場券」にトラックバックさせていただきました。

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