趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
東武鉄道 とうきょうスカイツリー駅 駅名改称記念乗車券
3月17日に業平橋駅から駅名が改称された、東武鉄道とうきょうスカイツリー駅の駅名改称記念乗車券です。
このような台紙に140円区間および160円区間の硬券乗車券が付けられているもので、同駅限定で5,250セット発売されましたが、東京スカイツリータウン®、とうきょうスカイツリー®の話題性や300円という安価な金額設定の効果があったのでしょう、当日の11時前には完売してしまったようです。
完売直後からヤフーオークションでは転売屋さんの「商売」が横行していますので、すでに写真を見られた方も多いかと思いますが、券の内容を御紹介いたしましょう。
台紙を開けると、18年前の航空写真がバックとなっている台紙に2枚の硬券乗車券がついています。
1枚目は16日限りで81年間の幕を下ろした業平橋駅から160円区間ゆきの金額式乗車券です。東武鉄道自社地紋のB型券で、東武鉄道末期の金額式硬券の様式となっています。日付はダッチング風の印刷です。
同社の現役時代のような、印刷のところどころかすれたような活版印刷によるものではないため、趣味的には少々物足りない(よく言えば大変すっきりした)仕上がりです。
記念乗車券によくある「使用期限呪文」は裏面に印刷されています。
最近の記念乗車券は硬券が主流になってきていますが、「呪文」が裏面にあるなどの配慮がなされていて、様式的には良くできています。また、発行駅名は業平橋となっており、裏面に印刷されています。
購入日(=発売日)には業平橋駅は改称されてしまって存在しないわけですが、券面および裏面には「業平橋」としか記載されておらず、「とうきょうスカイツリー駅」の表記は全くありません。「とうきょうスカイツリー駅から」という表記は特に無くても良いのでしょうか?
2枚目の券は、とうきょうスカイツリー駅から140円区間ゆきの地図式券となっています。こちらも自社地紋のB型券です。
こちらも「呪文」は裏面になっており、発行駅名はとうきょうスカイツリー駅となっています。
また、地図式券ですので、「表面太線区間内の1駅ゆき」の文言もあります。
金額式券が160円区間なのに対して140円区間となっており、せっかくの地図式券なのに複雑に入り組んだ地図になっていないのが少々残念ですが、上り方向の駅が浅草駅しかないことから、とうきょうスカイツリー駅が始発駅のような地図になっていますため、あえて140区間として作成されたと思われます。