高田馬場駅発行 金額式硬券乗車券

前回エントリーで高田馬場駅は軟券化によって硬券入場券の発売が早期に廃止されたことを御紹介いたしましたが、乗車券については比較的晩年まで残されていました。


   


昭和60年5月に発行された、120円区間ゆき金額式大人専用硬券乗車券です。桃色こくてつ地紋のB型券で、東京印刷場にて調製されたものです。


同駅には西武鉄道との中間改札口が存在し、西武鉄道から国鉄に乗換える旅客に対して硬券での乗車券の発売が行われていました。
ここの券種は金額式が主でしたが、営業キロ51km以上については地図式となり、営業キロ100kmまでの区間についてのみを取り扱い、101km以上の区間については一旦改札を出てみどりの窓口に行く必要がありました。

この窓口は西武鉄道が管理しており、そのため、発行箇所名は「〇社 高田馬場駅」となっています。


大抵の中間改札では、そこまでの乗車券を窓口に出して新しい乗車券と交換の上発券される方法が一般的ですが、この窓口では乗車券の発売および西武鉄道の精算業務だけが行われ、改札口で西武鉄道の乗車券を掛員に渡して入鋏を受けるという変則的な方法が採られていました。
そのため、国鉄の乗車券を購入してから改札口までの間、旅客は使用済みの西武鉄道乗車券と未使用の国鉄乗車券の双方を所持しているという、全国的に見ても珍しい場所であったと思われます。

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