わが家では、未だに慈姑の収穫が続いています。
慈姑は、水を張った”池”のようになっている田んぼで栽培し、レンコンと同様にポンプで水圧をかけて掘り出すのが一般的になっていますが、
わが家の場合はちょっと違います。わが家が慈姑を栽培している田んぼは、春の田植えの時期に水が入り、8月のお盆過ぎには水が落ちてしまいます。要するに、お米を作るときと同じ環境で育っているわけです。そのあとは、粘土質の田んぼの土に包まれて、収穫の時期を待っています。田んぼの土って、乾燥する冬であっても、かなりの水分を含んでいますので、このような栽培の仕方をしても慈姑が乾燥してしまったり、育ちが悪くなることはありません。
このように育てられた慈姑は、エンピ(スコップみたいなものと思ってください)を使って、このように掘り出します。
田んぼの土をエンピで掘ると、このように慈姑が姿を現します。
これを1つずつ拾い集めます。
確かにポンプを使って水圧で収穫した方が楽かも知れませんが、寒い冬場に水につかっての作業は決して楽なものではありません。わが家のような栽培・収穫をしている農家はたぶん少ないと思います。でもこのやり方だと、スニーカーで作業が出来ます。また冬とはいえ、暖かい日には汗をかきます。時々エンピの先で慈姑を真っ二つに切ってしまうこともありますが、疲れたらその場に座ることも出来ますし、何より普通の畑のように歩くのが水の中と違って非常に楽です。
こんな方法で栽培・収穫した慈姑がきょうもお客さんの元へ。
ほ場(田んぼや畑のことです)の特性を見極めて作業をすれば、慈姑だってこんなに楽に栽培できるのです。
ちなみにきょう田んぼを掘ると、冬眠中のザリガニと元気なミミズがいっぱいいました。