Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「Nemesis」

2012-09-19 11:29:38 | Book
Jo Nesbø著「Nemesis」読了。
英語なんだけれど、次へ次へと読みたくなって、どんどんページが進んでしまう本です。
今回は銀行強盗から始まります。覆面をかぶった男が銀行に現れ、拳銃を女子行員に突きつけ、数を「1、2、3…」と数えさせ、25秒(うろ覚え)のうちに、上司の男子行員にお金を袋の中に詰めるように指示します。しかし、男子行員は時間内にそれを完了することができず、女子行員は射殺され、お金も取られて、犯人はまんまと逃亡します。ビデオテープの解読などが行われ、女子行員は撃たれる前に「私が悪いのです」と言っていることがわかります。
この事件の捜査にあたるのが、主人公のハリー・ホーレ。そして、新人の女性刑事Beate Lønnが登場。二人の絡みがまたよいです。
ハリー自身も事件に変な形で巻き込まれ、また伝説の銀行強盗で現在囚人となっているジプシーのRaskol、ハリーの元恋人だったAnnaなど、興味深い登場人物もいろいろと出てきます。
この本で悪役のプリンスと名乗る人物が、アメリカのTVシリーズに出てくるような長めの金髪で、笑うと白い歯が輝き、四角張ったしっかりした顎というふうに表現されていることや、この人物が乗っているのが日本製のスポーツカーであることなど、どういうものがネガティブに表現されているのかと考えるとちょっと面白く感じます。
なんか読んでいて、ちょっと荒唐無稽なというか、できすぎた話だなと思うこともあるのですが、この著者の本に漂う、孤独感というか、心の深みというか摩訶不思議さというか、なんか一筋縄ではいかないこの世界に居心地悪く生きている感じがあり、これって北欧的なのかなと思いながら、自分の心境ともところどころ合って、読んでいて感じるところがあるのです。
体調は良好です。涼しくなりました。木の葉も少し黄色くなっているものを見かけます。セントラルヒーティングを入れたという声も聞きますが、私の家はもう少し我慢するつもりです。