Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

アレクサンダー・ガヴリリュク(ピアノ)@コンセルトヘバウ(アムステルダム)

2013-06-16 10:00:19 | Concert
日曜の夜、アレクサンダー・ガヴリリュク(Alexander Gavrylyuk)のピアノコンサートに行ってきました。
場所は、アムステルダムのコンセルトヘバウの大ホール。ほぼ満員の会場でした。
このピアニスト、この春まで、私はまったく知らなかったのですが、オランダの日曜朝の番組に少し登場して、1曲演奏しました。それを聞いて、このピアニストのコンサートを絶対見てみたいと思い、早速チケットを取ったわけです。
演奏曲は、
ドビュッシー rabesque No. 1. Andantino con moto, nr. 1 (uit 'Deux Arabesques', L 66)
ドビュッシー Arabesque No. 2. Allegretto scherzando, nr. 2 (uit 'Deux Arabesques', L 66)
シューマン Fantasie in C, op. 17
ムソルグスキー 展覧会の絵
でした。
私は、ピアノよりもチェロやバイオリンが好きなほうで、ピアノはよく聞いたことがないのですが、もうこんなピアノ聴いたことがないと感じる演奏でした。
細かいことは私はよくわかりませんが、超絶技巧かつ感情豊かなパフォーマンスと評されています。
Steinway&Sonsのピアノでしたが、とてもよく響き、また単音が玉のように響き、複雑な音の饗宴が繰り広げられるさまには恍惚としました。
シューマンもよかったですが、ムソルグスキーの展覧会の絵がとてもよかったです。オーケストラ版しか知らなかったのですが、このピアノ版、ところどころのアバンギャルド性があって、若いこのピアニストに合っていると思いました。
若いと書きましたが、1984年生まれなので、29歳くらいです。見た目は小柄ですが、あとでCDにサインしてもらった(写真)ときに見た手は、太い指で力強そうでした。そうでないと、あれだけの音は出せないですよね。
17歳のときに自動車事故にあって、数日昏睡状態に陥ったことがあるそうです。そのときの怪我の傷あとが、おでこの左端に見えます。当時、医師は悲観的だったそうですが、1ヶ月後にはピアノの前に座り、3ヶ月後には舞台に立っていたそうです。
日本では、世界でいちばん最初に人気が出た場所のようですね。すでに19歳頃にサントリーホールを満員にしてコンサートを行っています。
今回、ピアノソロのコンサートをコンセルトヘバウの大ホールで聞いたのは初めてで、ピアノソロだと、ホールの照明が薄く暗くなり、独特の雰囲気がありました。
アンコールは2回。とても満足したコンサートでした。
またこのピアニストが演奏するときには是非行ってみたいと思いました。
体調は良好です。