Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2011@Dortmund

2011-11-07 10:41:38 | Concert
坂本龍一のTrio Tourに行ってきました。ドイツのドルトムントのコンサートホールで11月6日に行なわれたものです。
このツアー、ヨーロッパの各地を回るのですが、残念ながらオランダでの公演はなく、近場だとベルギーのブリュッセルかドイツのドルトムントでした。どうせなら知らない町に行こうということで、ドルトムントのチケットをとりました。席は前から6列目のど真ん中で、舞台全体がよく見えるよい席でした。
舞台向かって左手にピアノの坂本教授、そして中央がチェロのJaques Morelenbaum、右手にはオーディションで選ばれたバイオリンのJudy Kangという配置でした。
18時開場で、19時に前座のOlafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)が登場し、ピアノで曲を演奏しました。彼はアイスランドのミュージシャンで、まだ20代ですが、落ち着いた雰囲気で、英語でジョークを交えたMCをしながら、数曲演奏しました。途中で、友人のバイオリニストが登場し、二人でも演奏しました。エレクトリックな音響が混じった音で、とても美しいメロディと音色で、CDが欲しいなと思いました。とてもよかったです。
その後、休憩があって、20時に坂本龍一が登場し、本番が開始しました。最初は坂本氏だけで、グランドピアノの鍵盤ではなく、弦の部分をはじいて音を出し、またBirdという黄色い鳥のおもちゃのようなものを使って、ギギッという音を出して、とても現代音楽的な曲で始まりました。知らない曲でしたが、この曲で彼の世界にすうーっと引き込まれていきました。私は、戦メリやラストエンペラーなど映画の曲は知っていますが、最近の彼のアルバムの曲や日本でコマーシャルなどに使われた曲は知りません。しかし、全曲、音に耳を集中させているだけで、次の音、次の音へと連なっていくのを快感をもって感じることができ、あっという間に時間が経っていきました。
途中で、チェロとバイオリンが入って、3人の演奏になることもありましたが、坂本教授のピアノソロの曲もかなりありました。バイオリンは高音があまり好きな音ではなかったけれど、それ以外は音が太く、飴のような感じの音でよかったです。チェロは、時々バイオリンに音が消されるような気がしました。
アンコールは4回ありました。アンコール時には、観客は総立ちになりました。観客は日本人もちらほらいましたが、ほとんどはドイツ人。若い人というよりは中年の人が多かったかな。ホールで売っているYMOの本や坂本氏のCDも飛ぶように売れていました。ドルトムントなんていうちょっと中途半端な都市で、大きなホールだったので、観客の入りを心配したのですが、ドイツでの坂本人気、かなりのものですね。
まわりはドイツ人ばかりでドイツ語だったので、どんな感想を話しているのかまったくわからなかったのが残念でした。やはり、少し言葉のわかる観客層のコンサートのほうがいいかなと思いました。
あまりMCはなかったですが、それでも英語で「東日本を襲った地震と津波の被害に関して、皆様から多くの支援をいただきありがとうございました」と感謝の意をはっきりと伝えたことは、日本を代表するアーティストとして当然ながらも、ちゃんとしていて、立派な大人だなあと思いました。観客も拍手で返していました。
今年、二回(もう一回はalva noto + ryuichi sakamoto "s" tour)も坂本龍一のコンサートをこの目で見れるとは、とてもうれしいです。日本でもこんなことはなかったと思います。
元気でいられのもいつまでかわかりませんから、これからもこういう機会は逃さないようにしたいです。
体調は良好。

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