Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

猛暑の夏2

2023-09-15 15:58:58 | 日記
 母と私はサイズも違うので、当然合わないものなのですが、Fサイズというものや、中には着苦しいからと、母が通常着るより大きいサイズを指定していた物も有り、私もどうやら着る事が出来る衣類が有ります。
 その中から、私は、着てみようかなと思い、今夏幾つか着用したのでした。やはり一寸ときついかなと思い、私も太ったものだと若かりし頃を懐かしく思い、私の幼い頃の、若かりし母の顔を思い出したりしていました。
 さて、気付いた方もおられる事でしょう。いくら親子といっても、私が無断で母の衣類を借用しない人間である事や、その他一寸した我が家の異変から、母の変化を感じ取った方がおられる事でしょう。そう、その勘は正しいです。今年、母は父の元へ旅立ちました。私は母の衣類を貰ったのです。
 
 

猛暑の夏

2023-09-15 14:59:07 | 日記
 今年は毎日がそうでしたね。猛暑、地球沸騰化なんて言葉も聞きました。本当に、クーラーの部屋に居ても息苦しい時ありました。どうしたのだろうと思ったくらい、身体にきつい夏でしたが、朝夕少しずつ涼しくなって行くようです。

 さて、今夏、私は折々母の服を着用していました。元々母と私は性格が合わず、当然好みも違うので、服の嗜好も違っていました。私は安価でカジュアル、落ち着いたイメージの服が多く、暖色系でも単色等、そんな感じの服でした。
 母はというと、フェミニンな衣服が多く、何処かファッショナブルで個性的、自分を主張していながら、上品な婦人服が多かったものです。
 そんな女性2人の関係でしたから、私もそうですが、母も時折私のセンス?、に目が向いたようです。機会があれば、私が選んだ母の服を買ってきて欲しい、などと言ったものです。確かに今母の衣類を見ると、中に私の買ってきた服が混じっています。これは、私が母の好みだろうと考えたり、母に似合うだろうと考えて、ぽつぽつ買ってきた衣類です。そう多くはありません。

母校のグランド4

2023-07-26 17:08:09 | 日記
 この草丈なら。スカートの裾に触れないだろう、そう考えた私は、グランドを対角線上に横切りました。横切りながら、目新しい遊具への新鮮さや、無くなってしまった遊具への喪失感等、様々な感情に触れていました。この間、私の足に触れたであろう雑草への接触感や、不快感は、不思議に思うくらい私にはありませんでした。
 
 通り過ぎたグランド。校舎の影に入る場所になると、私はホッと一息吐いたものです。難所を1つ超えた気持ちになりました。日傘をさしていても、ムッとした外気が感じられる。そんな正午前の夏の戸外で、私は日射病への不安を思いながら、まぁ歩けるものだぁと、妙な感慨を胸に抱いて歩いていました。
 目的を果たすと、帰路は狐の嫁入り、パラパラと天気雨です。日傘をさしてきてよかった。傘の内側の骨組みを見上げ、華奢なパラソルに身を屈め、熱気にこもるポタポタとした雨の道路、住宅の立ち並ぶ中の道を、そう涼しくも成らなかった、と、内心不足を言って、よその庭の端に大きく茂るヨウシュヤマゴボウに驚き、その実の実りつつある容姿に苦笑いしながら、私は帰途を急いでいました。
「早く家に帰って、テレビドラマを見なくっちゃ。」


母校のグランド3

2023-07-24 10:28:14 | 日記
 正午前、カンカン照りの校庭。パラソルを差した私は影の恩恵で涼を取っていることを感じ、グランドの白んだ砂から、この場所が真夏の熱気にむせ返っているのを感じるのでした。
 それにしても、私は自身の目に映ったこの光景をどう表現したものか。今に至っても巧く表現出来ない事をもどかしく思っています。今回、語彙の不足を感じてしまいます。
 さて、この草叢の灌木林、とでも書いて置きましょうか、10数センチ程の高さの草が織りなす緑のパノラマに、私は足を踏み入れるべきかどうか、迷いました。人が通った気配が無い事、は勿論、何かが心に引っ掛かります。草叢といえば虫、それは直ぐに頭に浮かんだのですが、否、もっと違う何かが有った…、と思うのです。
 思い付かない儘、私は校庭を見回し、体育館の開いた扉にも注意を向け、この後の進路をどう取ろうかと、再三考慮してみるのでした。

母校のグランド2

2023-07-23 06:31:26 | 日記

 この時の私には、引き返すという考えが浮かんでいませんでした。その時の自分の立ち位置、遥か校庭の対角線上の向こう側を眺め、そこから続くだろう出口を見詰めていました。その時の私の頭には、グランドを渡るという一点しか無かったのです。

 しかしそれ以前に、私はグランドを一目見た時に、ある衝撃を受けていました。懐かしさでしょうか?。自分でもそれは確かに有るかなと、かつての学び舎の影にふと感じていました。が、それ以前に、もっと大きな衝撃の感動を私はこの時覚えていました。  『凄い、確かにこんなには為るんでしょうね。』 まあそんな物だ、と私は思っていました。放置された空き地です、あなたもそういう土地を思い浮かべてみてください、大体分かると思います。  あなたのイメージしたその空き地は、ほぼ荒れ地として正解していると思います。が、その時私が目にした荒れ地は、私の予想した、長く放置された土地とは様相が少し違っていました。『何だか違う。』。  何だか違っている、私は思いました。家から歩き続けて来た歩を止めて、ふいと私は短息すると、生い立つ雑草の灌木林、とでもいうような光景、一本一本の緑の草が、揃いの丈で、前後左右と等間隔に生い、立ち、広がっている。そんな光景を染み染みと眺めました。  何処かで見覚えのある光景。私には、その光景が過去の私の記憶の中に確実に存在している様だ、という不明瞭な靄を感じ始めました。湧き出し始め、そのするすると蒸気の様に吹き初め映る、白く緩やかな噴出物を脳裏に感じた時、私の胸には小さなもどかしさが無意識の内にぼんやりと宿ったのでした。