そんな事があって、バラの前でおじさんやこー君と3人で話をしたり、
こー君と一緒にそのまま帰り、家を教えてもらったりしました。
「こー君の家が此処だと知っているわ。」
私が言うと、こー君は当然びっくりしていました。
私がこー君に教えてもらう前に何故知っていたかというと、
大体Fさんという人を知っている人には分かるのですが、
「誰それ君っていいんだよ。…」というと、
家教えてあげるね、ここだよ、と案内してくれるんです。
これは、こー君だけに限ったことではなく、もう1人私は案内されて知っている人がいました。
カッコイイ、モテるんだよ、勉強もできる、そんな話で後にもう1人家まで案内されて、
じゃ、誰それ君の家教えてあげたからね、という感じで、何というか、文字通り教えてくれる訳です。
皆、直接話した事が無いまま、顔と名前と、家を知るのですが、それだけという感じでした。
こー君の場合は、まあ丁度クラスが同じになり、帰り道も同じ方向、何となく話をするようになり、
家まで来て、じゃあ、私の家を教えてあげる、という話になったのですが、
一旦家に入って再び出てきたこー君は、都合で行けなくなったと断るので、
私はそのまま一人で帰宅しました。
さて、不思議な事に、2日ほどして、父が
「お前こーさんとこの子と親しいのか。」
と言うのです。
親しいというか、同じクラスになって最近話し始めたところだけど、というと、
「お父さん、あそこのお父さんを知っていて、お父さんが常々尊敬していた人なんだ、勉強家でね…」
などと、私が聞きもしないのに父の方から機嫌よくあれこれと話してくれます。
びっくりでした。
父同士が知り合いだったなんて、しかも、家の父がこー君の父親を尊敬しているとは、
『驚き桃の木山椒の木』でした。
えーっと、絶句してしまいます。
小学校も園も違うのに、以外な接点でした。何となく不思議な縁を感じます。
父はそうかそうかと上機嫌でした。