Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

今日の思い出を振り返ってみる

2020-08-31 10:06:05 | 日記

うの華 42

 こんな時の常の事である状態に私は陥った。私は涙ぐんだ。自分に付いて正しく理解されないという悲しさが、私に涙を運んで来るのだ。 『でも…。』、と今回私は思った。父にしても大概で......

 曇り空の今日。まだまだ暑い感じですが、風が吹くと涼しく感じます。

 先週末、裏手にフェンスを付けてもらいました。すっきりとして、庭が纏まった感じに見えます。色は黒にしました。一応、色で街並みの景観に合わせています。設置2日目になると見慣れて来て、何だかお洒落な感じを受けます。思ったより綺麗な仕上がりとなり、落ち着いて見えるので嬉しくなります。

 さて、フェンス施行前日、家の前の街灯が夜点いていない事に気付きました。今はこの近辺の街灯はLEDです。LEDに変えられてから1年ほど経つでしょうか?もう切れたのかなとビックリ。ご近所の方に聞くと大分前から点いていないとの事、気付きませんでした。明るい交差点にある街灯だから、無くてもいいんじゃないか、消して試しているのじゃないかという話でした。
 それを聞いて、私もそうかなと思ったのですが、交差点回りは確かに明るくても、少し交差点から離れると暗い場所が有り、そこにも街灯が有るのですが、長方形の街灯です。すぐ真下の道しか照らしません。LED特有の、一方向にしか明るくない街灯です。電信柱の反対側の暗い部分が心配です。
 交差点の街灯はランプ型。放射状に照らすので、こちらの暗い部分にも少しは光が届くのかなと考えると、やはり点灯を続けて欲しいです。過去にこの暗い部分で衝突事故が有りました。暗くて見えなかったという話をされていたので、明るいに越したことは有りません。家は被害の当事者宅です。
 もう少し話すと、この切れている街灯は、私の物心つく頃から設置されたり撤去されたりを何度か繰り返しています。要らないんじゃないか、と、街から外され、やはり必要だと再設置され、何度かこの繰り返しをして来ました。必要だから復活して来ている街灯、現在の家では安心を得るため必要な街灯です。早くまた点灯するとよいです。

今日の思い出を振り返ってみる

2020-08-28 09:24:33 | 日記

うの華 40

 部屋に1人だけになって仕舞った私だった。改めて室内を見渡してみるが、天井が高いだけだ。向こうの部屋の居間に置いては、吹き抜けになっているだけに尚更に天井は高く遠い位置にある。しか......

 今日も良いお天気です。白く明るい雲が多いです。暑さが、引いていく暑さに変わったように感じます。今年の夏も去り行く気配、コオロギも鳴き出しました。

うの華3 31

2020-08-26 08:43:00 | 日記
 やはり何だか父の様子が何時もと違う。私は父の表情から緊迫した雰囲気を漠然と感じた。と、彼は文机の前から立ち上がった。

 お前も読んでみるといいと言って、父はその場から離れた。私が不思議そうに机上に閉じられている古びた本を眺めていると、彼は私からも遠ざかって行く様子だった。そうして彼は一旦歩を緩め、再び見ていいからなと許可する様な一言を私に残すと、その儘階段へと向かい何という事も無く階下へと降りて行った。

 寝室に1人残された私は、思いあぐねていた。通常なら理解不能な物への興味は早々に打ち切って、慣れ親しんだ父の後を追うのだが、今回は如何しようかと思う。それは今の父の様子が理解不能だったからだ。本に着くにしろ父に着くにしろ、私に取って面白い事は無さそうだなと感じた。

 『見ていいというのだから…。』

見てみるかなと思う。未知の物に興味を引かれたのは今し方の事だ。私は早速先程の父の様子を真似て文机の前に座った。そして立ち上がった。私が正座して本を読むには机が少々高過ぎたのだ。そこで私は立ち上がって片手で自身の体重を支えると、もう一方の手を伸ばして本を開いた。そうして、目に飛び込んで来た黒々とした細かな文字達に眉を顰めた。

 「何でこんな物を…。」、思わず呟いてしまう。父は私に読めというのだろうか?。否、見てよいといっていたな。と思う。そちらの方だろう、私は了解した。大体、私は未だ文字が読めなかった。本には平仮名もあったが、私は平仮名自体全く読めなかったのだ。読むという言葉も、「本を読んで」のセット上に有る言葉だ。目の前に有るのは本、本は読むもの、そうだ声に出してだ。父の言葉には読めという言葉もあったと、私は本を見て声に出そうと試みた。当然、ぐうの音も出ない。

 そうだ!、私は手を打った。絵本に有るような簡単な文字ならば声に出して読めると、私は思い立ったのだ。私は満面笑みでその考えに歓喜した。が、再び本を眺めた私は、極小の漢字紛れの中に存在する平仮名から、母が読む話と、その時母が繰った絵本のページ上の文字順から、私がこの音と察していた平仮名の、覚えのある一つ二つの文字さえも見い出せないでいた。

今日の思い出を振り返ってみる

2020-08-26 08:41:26 | 日記

うの華 39

 私の父が玄関から部屋に戻って来た。彼は入口で私と目が合うと、片眉に皺を寄せて難しい顔をした。如何したのだろうと私は思った。そこで、お父さん如何したのかと尋ねた。何時もならここでに......

 今日も暑いです。

うの華3 30

2020-08-25 08:57:47 | 日記
 謎だらけの今日だ、文机を前に寡黙に座している父も私には妙に謎めいて見えた。思い切ってお父さんと声を掛けてみるが、何となく私が予期した通り、何時もの様な「おう、何だ」という様な返事は、やはり彼から得られなかった。一体全体、家の大人は如何したというのだ!?。私はその場に茫然と立ち竦んだ。

     2階の寝室は家でも一番明るく乾燥した場所だ。私は何時もこの部屋の入り口にやって来るとほっとした安らかな感情を得たものだ。が、今日はその明るささえくすんで見える。心地よかった乾燥感さえも、今は感じられない様だ。

 『不思議だな。』

そう思った私はもう一度室内を見渡してみる。何時もとそう変化が無いように思われるのだが、どこかが違っているのだろうか。

    光の差し込む方向の障子戸は?、開いている。部屋がじめじめしているだろうか?、ここ数日は良いお天気だったけれど、と思う。乾燥や湿り気については既に父から習い、その大気の様子を自身の身をもって知る術も会得していた。私は空間に自分の剥き出しの腕を差し出した。改めて私の素肌に触れる室内の空気は、すいっとして清々しく感じる物だった。はっきりと、じめじめしてはいないと私には判断出来た。

 その様に部屋の様子を窺う私に、父は気配を感じたらしく、私の方を向いて振り返った。そうして、お前いたのかと声を掛けて来た。次に何時からそこにいたのだと問いかけて来る父に、私は今来たところだと告げた。

    すると父は私を手で招いて、こっちにおいでと言うと、緊張感を湛えた真面目な顔付で、私が彼の傍へ行くのをじっと待ち構えていた。

 父の横に立った私は、文机の上に閉じて載せられた本を見詰めた。何だろうかと興味があった。父は何を見ていたのだろうか?。

    私の視線の先に気付いた父は、その本の説明を始めた。

「国語辞典だよ。言葉を調べる本だよ。」

そう言うと彼は、本を開いてパラパラと私に繰って見せた。お前にはまだ早いが、文字が読める様になったら、私に聞かなくても、お前の知らない言葉がこれに載っているから、自分で調べられるようになる。そうなれば自分も要らなくなるから。という様な事を彼は私に言った。