この日の夕飯のバイキングを終えて、皆でレストランからプールのある青空天井の広場へ出ました。星空なので星空天上のプールです。素敵でした。一言に尽きます。程よくライトもありました。
星空だけでも素敵なのに、さらさらゆれる葉のある木や綺麗な水のプールがあるのです。さながら砂漠のオアシスのような雰囲気です。水の無い所で綺麗な水のプールに浸かって満天の星空を眺める。贅沢なひと時を満喫している異国の人もちらほらいました。
私は日本では絶対に見られない、南十字星を見たいと思い、ガイドさんに尋ねました。ガイドさんに教えられた方向の星を皆で見上げながら、あれがそうなのかと暫し感動に浸りました。そして、私は明日の登山に備えて早めに休みたかったので、早々に部屋に引き取ることにしました。後に残った何人かはガイドさんとそのままホテルの庭を散策するようでした。
私は部屋への帰りがけにプールの端を通りました。本当に奇麗で静かな水です。でも私に今から泳ぐ元気はありません。満腹な上に、カタ・ジュタの散策も効いていました。しかし、通り掛けに足だけでもプールに浸してみようかなと思いました。プールの水面に近付いて行くと、異国の男性が一人プールにしゃがんで寛ぎ水に浸かっていました。白人の中年の方です。いかにも気の良いおじさん風の方でした。
❛…❜
と声をかけられました。何となく溜め息に近い声の出し方と元気のない雰囲気でした。私には何を言われたのか全然わかりませんでした。が、多分彼は私がプールに入りたいのだと思ったのでしょう。自分はもうプールから上がるから、この後プールに入ったら、と言われたのかなと、私は思いました。又は、自分は1人でプールに居て手持無沙汰で寂しいから、君も来て一緒にプールで泳がないかい?かな、と、勝手に2タイプ私は考えました。何方にしても私はこの後ベッドで休むのでプールには戻りません。すると、そこへガイドさんが1人で戻ってきました。
「何かありましたか?」
と彼女に尋ねられたので、私は前述の勝手に考えた2通りの考えを言いました。ガイドさんが彼にそう言われたんですか?と言われるので、
「いえ、私が勝手にそうかなと思っただけで、全然別の事を言われたのかもしれません。」
と答えておきました。
「あの人、何だか元気が無くて寂しそうな様子でした。」
と言うと、その後、ガイドさんはプールの男性に近付いて行って話しかけておられたので、良いように処理してくださったのでしょう。その後の事は知りません。
(ウルルでの宿泊ホテルの鍵が入っていた封筒。封筒の表(裏)にホテルの見取り図が書いてあります。平面的な間取りのホテルでした。どの部屋の窓からも庭の様子が分かり、良い風が入りました。翌日(9日)、もしかしたら窓を開けて寝ませんでしたか?とガイドさんに言われて、ええ、夏の夜は自然の風が気持ちよいので、と答えた私です。でも、さすがに夜半には閉めました。不用心ですからね。)
(見取り図を見ると、2階建てのホテルのようです。ゆったり広々としています。パラダイス、リゾート、荒野、ステップ気候、熱帯、そんな言葉が連想されてきます。建物内のキャンプ、合宿、皆笑顔で元気で楽しそうな雰囲気でした。自国の夏を待ちきれずに来た人は、皆この地で元気になりたくて来たのかもしれませんね。私見、偏見、私は気ままで独りよがりな旅に徹していました。)