もうひと月もしたらお盆です。
今週は月曜の海の日から4連休という、夏休み先渡し感のある連休に入っています。
そこで、行こうと思っていた、父の昔買った土地を見に行きました。近くの島にあるんです。
「地図を尋ねて」
地図を尋ねて何千里
見つからないだろうと
期待薄の中訪ね歩いて
もう何十年の土地の変遷
聞いていた松茸の山、地図の松
目にせぬ内に山の中縦横
車で家族総出で出かけました。2時間ほど走って昼食。そこの道の駅で教えていただいた、どうやらこの辺りという場所へ続く道に入ってみました。
島の山の中にある場所のようです。
私は30年ほど前に1度訪ねたきりです。その時は両親と案内の人と、父と共同購入した父の友人と出かけました。
私は高校生か学生か、若かったものです。車に座って運んでもらっただけなので、道等さっぱり覚えていません。
ただ、到着した時、道沿いに土地があったことと、入った道の方向からすると向かって左側に土地があったことを覚えているばかりです。
細い木々が生えていました。
あれから30年、手付かずのままだと、あの若い小枝たちは…
と想像するところです。
たぶん雑木林なのでは?と思うのですが。
平地なら草ぼうぼうの荒地。でも、山だと鳥の落とす木の実で木々が生え繁って仕舞うのでは?と思ったわけです。
実際にみた土地には、細い若木があちらこちらに育っていました。1年生の木が10本以上あった感じでした。
山の分かれ道で見た杉の大木の群れが、私の推察を実証しているようでした
結果、行き着けませんでした。目的地の近くまで行ったのですが、道の先が大きな石や砂利道で、ランドクルーザーのような四駆でないと行き着けないようでした。
サバイバル好きでないと、行きたくないでしょうね。
父の購入した土地がどうなっているのかは不明のままです。
とはいえ、父の土地というより母の土地です。購入した時から母名義になっていたことが分かりました。書類を調べて購入方法、登記など、今回分かったことが多かった物です。
ところで、書類を捜していて、びっくりする事がありました。私の小5の算数プリントが出てきたのです。
何故こんな物が?古ぼけた黄ばんだ用紙にそう思いながら見ると、それなりに綺麗に書き込まれた数字がありました。名前の欄には私の姓名、学年と番号が書かれていました。
それなりの整った文字と数字に、何となく満足してよくよく見ると、
『間違っている!』数字に気付きました。
まさか得意科目なのに…、と、丹念に調べてみると、ぞろぞろと間違いのあるプリントでした?
私こんなもの書いたかしら?自問してみること数分。
見た目それなりに整っていながら、酷い回答のようでした。
名前は私の文字みたい。
数字も私の字のようだ。
思えば思うほどに、いやぁな気分になるプリントでした。
この時期、5年生の1学期に、採点のない書き込みっぱなしのプリント?
自己?採点して添削すると、なんと60点でした
何これの世界でした。
昔から算数が得意で、4教科では一番といってよい点数を取っていたのに?と、合点が行かない私でした。
しかも、父は後生大事にこのプリントを、重要書類と共に仕舞いこんでいたのです。
???
父の意図が全く分からない私に、
母いわく
「お父さんの教育方針だから。」
???
ますます意味が分からない?
誰にとっての教育方針なのか?
私にとってではなさそうです。何故なら、私自身今までこのプリントを眼にしたことがなかったのですから。
再び考えてみました。
この点数、自慢の点数ではなく、ほぼ、私の最低点数のプリントです。という事は、出来のよい見本ではなく、出来の悪い見本。誰に見せるために出来の悪い見本を今まで残しておいたのか?
または誰に見せてきたのか?
何にしても、こんなものを残されて、私にすると大変嫌な、不愉快な出来事でしかなかったと書いておきます。
地図に戻ります。父の土地、もとい母の土地を訪ねて○千里、迄も行かないのですが、
尋ね歩いて山の中、蜘蛛の巣にかかった息子や、熱中症になりかけた母や、草の生い茂った道なき道を走った私の車。
蜘蛛の巣と葛のツタを巻きつけて、ぐるぐる島を回ってまた元の道の駅に戻ってきました。
美術館の後ろの道を歩いて下りたら、という役場の人の話もあったので、下り道だけ探しに行ったところでお仕舞いにしました。
とても山道を歩く気分ではなく、車の中から雉を見ただけで、奥深い島のサバイバルを終えました。
今日、母に言いました。
「あの土地売ったら。」
「売ったお金で父の墓を立てたら。」
買った時の金額と丁度つりあう墓石代なのでした。
「雉は兆し?」
雉に出会ったのは吉兆?
そんな事を思う山道生い茂る夏草の中
葛の蔓か垂れる梢か
擦り傷だらけの車による蜂を
フロント硝子に認めて
小ぶりの山栗の緑の毬に夏
切り崩された土砂や杉の木
開拓を待つ、末の松
波は越さない山奥の松、待つの?