中国山脈の背骨。
全長6000メートル以上の長さのある、日本一長いトンネルを抜けると広島から島根へ。
島根は、小泉八雲が松江・出雲の風土や精神性を愛し、アメリカのミシシッピー州のニューオリンズからやってきて移り住んだ場所です。
ちなみにニューオリンズは、ネイティヴアメリカンの土着文化が創り上げられた「混淆文化」の世界です。というより、黒人ジャズの発祥の地といったほうがわかりやすいですね。
とにかく「混淆文化」の影響を受けた小泉八雲は、日本の神話や怪談に興味を抱きます。
旧暦10月神無月に、日本中の八百万の神たちが海を越え、集まってくるのが、この写真↑の稲佐の浜です。
縁結びに興味があるわけではなく、私はこの神々の国、出雲を見てみたいと思いました。
とにかく、荘厳な境内には圧倒されます。
樹齢400年を越える、太い松からは、気のパワー出ています。太い松に手を添えていると、手のひらが熱くなってきます。
圧倒されたのが、大社造りと言われる屋根です。檜の皮で作られた屋根が日に映えてとてもうつくしかったです。
また、特徴的なのが、屋根に飾られている、千木(ちぎ)や勝男木(かつおぎ)です。
出雲大社を参拝したあと、お隣にある島根県立古代出雲歴史博物館を訪ね、その千木や勝男木のレプリカを見てきました。
圧巻なのが、古代神殿・出雲大社の、高さ約48メートル、長さ約109メートルと言われる、日本一長い長い階段です。
長い長い階段の果てには、巨大な空中神殿を構え、その千木は、天空の雲を突き出るようであったかもしれないという想像力が、古代のロマンをかき立てます。
ランチは、ほんとうはおいしい出雲ソバを食べたかったのですが、松江に行かなくてはいけないので、博物館のカフェでベーグルのサンドイッチとカフェラテを・・・。
カフェラテの模様は勾玉。ドルチェについてきたクッキーも勾玉。
出雲は、勾玉や瑪瑙などの産地でもあるのです。
次に向かったのが松江。
松江で、冒頭の小泉八雲につながります。
ここでは八雲記念館や、彼の居宅などを訪ねました。
また武家屋敷や松江城の城内を散策。
春の終わりのような、日ざしに、ちょっと日焼けをしてしまいました。
駈け足の広島~山陰の旅は、てんこ盛り・・。
でもあの場所、この場所と、まだ胸にさまざまな余韻を残しています。