20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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端午の節句   

2020年05月06日 | Weblog

            

 昨晩の子どもの日、菖蒲湯に入りました。

 お仏壇には、柏餅をお供えしました。

 

 29年前、夫の父は自宅近くの、新宿・戸山にある、今はコロナで有名「国立国際医療研究センター病院」という名前になっていますが、当時は「国立東京第一病院」と言っていた、その病院に入院していました。

 まだ意識のはっきりしていた、父を、息子が、友だちたちと本郷に大学の合格発表を見にいき、その足で、祖父を見舞いました。

 

「おじいちゃま、東大に合格しました」

 すっかり痩せ細って、起き上がることもままならなくなっていた父に、息子がそっと握手をしました。

 父は、ほんとうに嬉しそうに目を細め、枕元に置いていたノートに

「こうくん、東大合格、おめでとう」と。

 それが絶筆になりました。

 

 ありし日の、そんなことを思い出しながら、

「こうくん、頑張ってますよ。サントリー学芸賞を受賞した本も、4刷ですって。応援してあげていてくださいね」

 と、柏餅をお仏壇にお供えしました。

 息子のために出した兜も、9日の土曜日には、また来年まで、押入れの天袋にしまいます。

 

            

 

 

 そうそう、先日、夏の課題図書が発表され、友人たちが何人も入っていて、「おめでとう」メールを送ったところです。

 すごいなあ、みんな。

 休校が続いていて、今年の課題図書はさらに、たくさんの子どもたちが読んでくれそうですね。

 

 ちなみに、今年の児文協の協会賞は、イタリア在住の作家、佐藤まどかさんの「アドリブ」(あすなろ書房)でした。

 先日、発売の「飛ぶ教室」(光村図書)でもご紹介させていただきましたが、フルートの音色の描写と、レトリックで表現する音楽の楽しさ、美しさが、際立っていました。

 皆さん、本当におめでとうございます。

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