昨晩の子どもの日、菖蒲湯に入りました。
お仏壇には、柏餅をお供えしました。
29年前、夫の父は自宅近くの、新宿・戸山にある、今はコロナで有名「国立国際医療研究センター病院」という名前になっていますが、当時は「国立東京第一病院」と言っていた、その病院に入院していました。
まだ意識のはっきりしていた、父を、息子が、友だちたちと本郷に大学の合格発表を見にいき、その足で、祖父を見舞いました。
「おじいちゃま、東大に合格しました」
すっかり痩せ細って、起き上がることもままならなくなっていた父に、息子がそっと握手をしました。
父は、ほんとうに嬉しそうに目を細め、枕元に置いていたノートに
「こうくん、東大合格、おめでとう」と。
それが絶筆になりました。
ありし日の、そんなことを思い出しながら、
「こうくん、頑張ってますよ。サントリー学芸賞を受賞した本も、4刷ですって。応援してあげていてくださいね」
と、柏餅をお仏壇にお供えしました。
息子のために出した兜も、9日の土曜日には、また来年まで、押入れの天袋にしまいます。
そうそう、先日、夏の課題図書が発表され、友人たちが何人も入っていて、「おめでとう」メールを送ったところです。
すごいなあ、みんな。
休校が続いていて、今年の課題図書はさらに、たくさんの子どもたちが読んでくれそうですね。
ちなみに、今年の児文協の協会賞は、イタリア在住の作家、佐藤まどかさんの「アドリブ」(あすなろ書房)でした。
先日、発売の「飛ぶ教室」(光村図書)でもご紹介させていただきましたが、フルートの音色の描写と、レトリックで表現する音楽の楽しさ、美しさが、際立っていました。
皆さん、本当におめでとうございます。