お買い物には、こんなカートを転がしていきます。
行く時は、折りたためるので、引っ張っていきますが、帰りは荷物をいろいろ入るので、昔、父が母によく言っていた「ばばぐるま」になります。
1500円くらいで、ネットで買ったものです。
母は、70歳くらいでお買い物デビューして、それから、どこで見つけてきたのか、すごく軽い靴を買ってきて、さっさと歩いてスーパーマーケットに行っていました。
たまに秩父に行った時、一緒に歩くと、早いのなんのって。
スカスカ、その「ばばぐるま」を押して歩きます。
90才を過ぎるまで、そうして母は歩いてお買い物に行って、自分でご飯を作っていました。
父は85歳で亡くなったので。
私も買い物帰りに、母が持っていたような「ばばぐるま」ではありませんが、カートを押してきます。
ある日、マンションの人と道で、バッタリお会いしました。
「あら、お怪我が、お悪くなったのですか?」と。
「いえいえ、お野菜が重いので、こうして転がして帰ってくるんですよ」
「びっくりしました」と。
よく見れば、お年寄りが杖代わりにしている「ばばぐるま」とは違うのですが・・・。
カートを転がして、帰ってくるたび、母のことを思い出します。
70歳前までは、「どこが悪い、ここが痛い」と、神経痛や、何やらで、動けなくなることも、たびたびありました。
ところが、お買い物デビューして、自分で歩いてお買い物に行くようになったら、見違えるほど元気に。
私も歩きすぎると、まだ足のふくらはぎが張ったような感じになることがありますが、あの頃の母のことを思い出しては、歩きます。
そして夜になると、筋トレ。
人生、闘いだなと思いながら。
でも、こうして母も戦いながら生きてきたのだからと、自分を励まします。