窓から風が入ってきません、夜の9時近くなっても暑いのです。 風さえあれ
ばという思いで、秋風の句を 『おくのほそ道』 から書き抜きします。
一昨日、つぶやき的に “あかあかと~” を紹介し、併せて “塚も動け~” も
書き写しましたが、秋風四句としましたので、重複しますが四句とも書き写すこ
とにします。 そのうち窓から風が……ということになれば嬉しいのですが。
岩波文庫版 『おくのほそ道』 <金沢>
塚も動け我泣声(わがなくこゑ)は秋の風
文庫脚注:塚よ我が心に感じて動け。一笑(加賀俳壇の有力者。芭蕉の
来訪を待たず没、36歳)の死を悼む私の慟哭は蕭々と吹く秋風そのものだ。
あかあかと日は難面(つれなく)もあきの風
同:初秋の夕日は、秋になったのも知らぬように照りつけ、残暑は一向に
衰えを見せないが、さすがに秋風には涼しさが感じられる。
<那谷>
石山の石より白し秋の風
同:奇岩の重なるこの那谷寺の石は、近江の石山よりもさらに白く、折から
白風と呼ばれる秋風が吹き渡ってあたりを一層清澄な気分にさせるのである。
(あと略)
<全昌寺・汐越の松>
終宵(よもすがら)秋風聞やうらの山
同:病む身で一人で泊まった夜、さびしさに寝もやらず一晩中裏山に吹く秋風
を聞くことである。
お蔭さまで、なんとなく涼しくなってきました。
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