先日 また新たな欠陥マンション問題記事が紹介されていました。
「フオレスト東山パークハウス」
販売 : 三菱地所
施工 : 安藤・ハザマ建設共同企業体
新築引き渡し時は施工関係業者による厳格な検査により問題ない建物として
認識されていました。
その後定期修繕工事で建築図面記載の耐震スリットが106ケ所も無いことが
解ったそうです。
三菱地所はこの問題を施工不良として認め 手直し工事をしているそうです。
今回は 横浜市内の連続マンション建て替え話の様な事にはならず 技術的
検討の元 手直し工事で済むようです。
「大手デベロパーの分譲マンションだから安心」 とは言えない世の中になって
きたようです。
大手デベロッパーは問題発生時の補償は安心ですが 建築物のチェック能力は
外注任せが多くなり問題が有りそうです。
このマンション工事関係者の何人が耐震スリットがないことに気づいていたか
気になります。
気づいても 「報告しにくい」 「報告しても仕方がない」 との考え方が建築業者
や大手デベロッパー組織内に生まれているのかもしれません。
多重下請け制度は利益の源泉ですが 問題発生の温床にもつながると思います。
多重下請け制度が成り立たない世の中になってもらいたいものです。
長年 景気が悪いと思われていた日本ですが 最近景気のいい話題が連続して新聞
で紹介されています。
以前 横浜市内の分譲マンションで杭問題が露見し 早々と問題がないと思われる棟
まで含めた全棟建て替え提案が世間を驚かせましたが 更なる驚きの事態が新聞で
紹介されていました。
今回も前回同様 横浜市内の分譲マンションで5棟 262戸の規模となります。
販売元はまたもや大手財閥系企業で今回は 「住友不動産」 施工会社は 「熊谷組」
今までの建築業界は問題が発生しても 「ああでもない こおでもない」 としぶとく
粘り 追い詰められても 「無い袖は振れぬ」 が基本路線でした。
今回全棟建て替え方針を打ち出した大手財閥系は 始めは渋々その後状況不利を感じ
取り 「全棟建て替え」 を打ち出した様です。
「袖はあるので振ります」・・・・・やはり大手財閥系の蓄えは尋常の額ではないようです。
大手販売会社や大手建設会社は 多重下請け制度と囁きの空手形で今回の損失は会社
存続の危機までにはならないとの読みがあるようです。
多重下請け制度の仕組みが温存される限り 「全棟建て替え」 がこれからも続きそうです。
大手販売会社や大手建設会社の失敗は数多くの協力会社の 「汗と涙」 で償われます。
関連下請け会社の社長や従業員の 「汗と涙」 は更に孫請け会社へと引き継がれます。
「同じ仕事なら同じ賃金」 の世の中になってもらいたいものです。