万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

カレイドスコープルネッサンス

2006-02-16 23:23:15 | 万華鏡ブログ
ヨーロッパで200年前に生まれた万華鏡は当時の人々に驚きと楽しさをもたらしました。たくさんの万華鏡が作られ、アメリカや日本にも伝えられました。ヨーロッパではその後この人気も衰え、万華鏡は忘れ去られたかのようでした。アメリカや日本では子供のおもちゃとして万華鏡は作られ続けました。私たちが懐かしさを感じる紙筒の万華鏡です。
1970年代アメリカで、昔の万華鏡の魅力を見直し、工芸作品として生み出そうとする作家たちが出てきました。ステンドガラスや木、金属、アクリルなどを使った新しい個性的な万華鏡が作られ始めたのです。
これらの動きを大きなうねりに変えたのが先日ご紹介したコージー・ベーカーさんです。最愛の息子を事故で失い、失意の中で出会った万華鏡が、彼女に生きる力を与えたといいます。アメリカ中を探して万華鏡を売る店を訪ね、作家を探し、コレクターを訪ねながら、万華鏡に関る人々のネットワークを作りました。まだコンピューターやインターネットなどが一般的でないこの時代に、アナログ的に自分の足でネットワークを立ち上げ、それが万華鏡愛好家のグループ「ザ・ブリュースター・ソサエティー」となりました。そして世界で初の万華鏡展を主催し、すばらしい万華鏡の世界を世の中に知らしめました。新しいアートとしての万華鏡は人々の心をとらえ、作家やコレクターも増え、扱う店も増えてきました。すばらしい作品に啓発された作家は、さらに努力を重ね、進化します。万華鏡の魅力が再発見され進化する大きなうねりとなったことを「カレイドスコープルネッサンス」とよびます。そのリーダーとなったコージー・ベーカーさんは万華鏡界を長い間率いて活動してきましたが、今では隠退し名誉会長として後進の活動を暖かく見守っています。
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