コンベンションの新作発表で、大型で、何通りもの万華鏡になるようなユニークな発想の作品を発表し、数々の受賞歴をもつジュディス・ポールさんとトム・ダーデンさんご夫妻。 今年は 誰にも楽しんでもらえるようにサイズも、内容も少し控えめな万華鏡を発表し、People's Choice Awardを受賞しました。
今までにない新しさは筒のガラスです。 1点ずつ異なるデザインの筒は、フュージングしたり、ガラスで飾ったりしていろいろな表情を見せています。 パウダーコーティングした金属の筒でもなく、写真を巻いた筒でもなく、美しい表情のガラスの筒はとても新鮮ですね。
中の映像は外の色にコーディネートしたものです。
特徴は、インターチェンジャブルであること。 木の台の間に替えのセルが付いているのです。
ひとつは背景の透明なセルで、もうひとつは背景の黒い、横から光を通すタイプです。
それらを簡単に交換できるようにした工夫が、もう一つの新しさです。
さらにこの万華鏡はミラーシステムもインターチェンジャブルなところがもう一つの新しさ。
ミラーの第三面に重ねられた非反射素材は、引っ張ると抜けるようになっており、2ミラー3ポイントの映像が、3ミラーシステムの視野いっぱいに広がる万華鏡映像になります。
マイ・ミラーマンと呼ぶ、信頼するトム・ダーデンさんとの共同作業で、ジュディスさんは万華鏡のデザインや色の世界に全エネルギーを傾け、コンベンションで見せてくれる万華鏡の数もとても多いのにいつも圧倒されます。
万華鏡は創り上げるところまでは作家さんの仕事だけれど、「万華鏡アート」は覗く人との共同作業で生まれるところが、面白い。 作品が作家の手を離れたのちも、新しい部分を生み出し続けることにわくわくするし、やりがいを感じるとジュディスさんは言っています。