コンベンションには参加されていなかったのですが、最近アメリカから届いたばかりの作品をご紹介したいと思います。
ナップ夫妻は4点で完結するマンダラシリーズの2点(MandalaMama,Mandalator)をすでに発表していますが、今回ご紹介するのは、Magic Mandala (マジックマンダラ)とMandalious(マンダリアス)の2点です。
プリズム効果のあるフィルムによって、ミラー映像の上に虹色の光が交差するのが、マジックマンダラの特徴です。 虹を見たときの嬉しさと万華鏡の楽しさを組み合わせた作品で、覗くと素敵な色の世界へと導いてくれます。
全体の色もやわらかめに映り込み、夢見心地の映像世界ですね。
もう一方のマンダリアスは、シェリーさんの生み出すパステルカラーの世界ですが、ダイクロイックガラスがふんだんに使われていることで、今までとは違った雰囲気の映像になっています。
ランプワークによるガラスオブジェクトには定評のあるシェリーさんが、さらに一歩進んで取り込んだ新しい技法とは、美しい色のイタリアンガラスのケインに薄くメタルコーティングを施すことでした。
つまりダイクロイックガラスです。
その結果、黒い背景に、輝きを増し、宝石のようなガラスオブジェクト揺れ動き、未来を感じさせる映像を生み出しています。この作品は特に、いろいろな光の下で、異なる表情を楽しんで欲しい作品です。
主に映像について述べましたが、ランディーさんによる木の筒の美しい仕上げ、オブジェクトセルのなめらかな回転、逆テイパード2ミラーシステムによるシンメトリーの美しい映像、覗きやすいアイホールなど、万華鏡としての品質を総合的に見ても大変素晴らしい作品だと思います。