
銀座松屋で開催中の「和のおしゃれ」展では、創造的でデザイン性豊かな和雑貨を集めた展示即売会を行っていて、その中に「みずあめや」さんの万華鏡のコーナーがあります。ガラスにガラスの粉で絵を描き、焼き付ける技法で、一つ一つ丁寧に作られた万華鏡は、思わず目を留めずにはいられないさまざまな愛らしい動物や花や文様が素敵です。1点ごとに万華鏡に合った着物地や帯地で作家さん自ら作られた袋が付いていて、万華鏡を守ってくれます。ここでご紹介するのはパート・ド・ヴェールという古くから伝わるガラス技法で作られた「波兎(なみうさぎ)」という作品です。石膏型にガラスの粉を詰めて加熱し溶解して成型するもので手間がかかるけれど手仕事のぬくもりのある作品になると説明されていました。触ってみると白い兎と波の部分がわずかに盛り上がっていて、離れて見ると動きを感じるようでした。抑えたモノトーンの図柄、反射のないガラスは、ほかの色絵のガラス作品の中で、独特の存在感を示していました。大きめのオイルセルの中には細かいガラスやビーズ、メタルの細工などがゆっくりと大きく動くので、変化の多いきらめき感のある贅沢な映像が楽しめます。みずあめやさんのさまざまな作品をまとめて拝見でき、作家さんともお話ができる嬉しい展示会です。1月15日まで開催しています。
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