
五月の風に誘われて散歩に出かけて、咲き始めた菖蒲の花を見つけました。そこで、今日はキテルソン夫妻の作品「アイリス(あやめ)」を取り上げることにしました。白いガラスに、ブルーの濃淡のガラスとグリーンのガラスを重ねて窯で焼き、筒の上にアイリスの花を咲かせています。花の色がとても素敵で、目を引くガラス造形作品にもなっています。日本の爽やかな五月にもぴったりですね。
映像はご覧のように、帯のように横につながっている珍しいタイプです。
ミラーシステムはレクタンギュラー・2ミラーシステムといって、長方形に組んだ鏡の筒のうち、相対する2面を鏡とし、残りの2面を黒い非反射素材にしています。水平方向に反射を繰り返して、横につながっていきます。
ペギーさんの作るオブジェクトは表現力があると思います。オブジェクトをバーナーワークで一つ一つ創り上げる作家さんの中でも、とくに個性のあるガラス表現をなさる方のひとりです。この作品でも花の優雅さや気品、あでやかな色合い、グリーンとの調和など、見事に表していることを、いつ覗いても感じます。 「アイリス」はフラワーシリーズのひとつですが、その特徴は、オブジェクトの中にテーマの花の形をしたミニチュアのガラス造形が入っていること。いつそれが映像に出てくるか探すのも楽しみのひとつです。
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