
豊田万里さんの個展で、コラボレーション作品として展示されていた「染め木」の万華鏡です。木製の万華鏡はいろいろあり、作家さんの個性が表現されるところですが、この染め木というアートが万華鏡のボディーに趣のある新鮮なデザインとして印象的でした。染め木とは楠や桐、ケヤキなどで造形した作品を、草木を煮出して得られる染液で染め上げる技法だそうです。木材の種類により違った色合いになります。自然の草花を表現する絵柄は樹木(ハゼノキ)から得られる蝋を使い、ロウケツ染めの手法で表現します。長い年月のうちに、人の手に触れられることによって、色や艶などに変化があるとのこと。そんな味わいを楽しみながら万華鏡を覗いてみると、内部は少し変わった3ミラーシステムが生み出す曼荼羅映像の重なる景色が見えます。新しい試みだけに内部映像にも何か新鮮さを表現しようとする作家さんの意図が見える作品です。
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