時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

憑神

2007-09-05 | 舞台/役者


みどころ
幕末の江戸
下級武士の別所彦四郎は
婿養子先から離縁され
妻子と離れ離れに
もともと別所家は
代々将軍の影武者をつとめる由緒ある家柄であったが
今は雑用ばかりの御徒士の中で甲冑の管理を請け負っていた
実家に出戻った彦四郎であったが
別所家のお役目は兄がつとめ
兄嫁にも邪魔者扱い
タダ飯食いの毎日で母と肩身の狭い思いをしていた

そんなある日
ひょんなことから朽ちかけた祠に出合う
三巡…?
出世稲荷と名高い三囲稲荷と字が違えど
困ったときの神頼み!

手を合わせたのがはじまりだった…
なんと現れたのは
神は神でも憑神さまだったのだ



6月25日
妻夫木聡主演 映画「憑神」に引き続き
今回は
新橋演舞場にて上演中の
「憑神」観劇してまいりました

別所彦四郎 中村橋之助
貧乏神 升毅
疫病神 コング桑田 
極めつけ死神 鈴木杏


杏ちゃんの舞台は
奇跡の人以外は全て拝見させて頂いておりますが
かつら姿の杏ちゃんはお初だと思うのですが・・・

ん・・・慣れない
蜷川幸雄、いのうえひでのり両氏の
杏ちゃんのインパクトが強いせいか
鬘姿は・・・慣れない

相変わらず
間の取り方と
舞台後方の立ち位置に下がって
自台詞を発するまでの
時間すら
拙者の目は杏ちゃんを自然に追ってしまうのでありました

中村箸之助さん演じる彦四郎は
生真面目だけど
妙に堅苦しく
その上頼りない
しょ~もないお侍さん
でも
その駄目ダメ侍の彦四郎が
憑神さんと出会ったことで
お家のため
家族のため
そして
自身のため
段々力強くなって
進むべき道を見極めた選択していく

始めは
滑稽で笑えるんだけど
段々切なくなって
辛くなって
彦さん
後半は
涙モノでした

武士道を重んじ
彦四郎の選らんだ選択肢が
正しかったのかは何とも言えないけど
幕末に生きる人々の姿は
人情味に溢れていました

橋之助さん演じる彦さんは
三枚目で体たらくなんだけど
渋さと哀愁ってのもあって
見てて引き込まれるわ~



平成19年9月4日(火)~ 26日(水)
憑神(つきがみ)|新橋演舞場|歌舞伎・演劇|松竹
http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/0709/index.html