橋長戯言

Bluegrass Music lover, sometimes fly-fishing addict.
橋長です。

EHAGAKI #357 ≪思考の錯覚≫

2018年11月02日 | EHAGAKI

お世話になります

サンプルを読んだだけで、
もうその本を全部読んだような気になってしまい、
人に“解ったような口を利く” ってこと最近多くなってしまった
と反省しています

こういったことは「思考の錯覚」というモノらしいです

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
というタイトルの本  金1,620円也

今までなら絶対に手にとることもしなかった本

朝のラジオで推薦していたのでメモ
夜、覚えていれば検索
面白そうなら、図書館に予約
読む → 気に入ったら買う

というパターンの私

ところが最近は、電子書籍があり
無料サンプルで「1章ほど」は読めます

まぁ、タイトルに“人生”がついてる本
今まで敬遠していたのは間違いではなかった
と、思う次第です

お勧めはしませんが情報としそのサンプルを今回のお題とします
「錯覚資産」としてお納めください


 ◆ ◆ ◆ ◆

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
ふろむだ  (著) kindle版 サンプルより


1974年、カナダで選挙があった。 
その選挙を調査したところ、イケメンの政治家は、
そうでない政治家の2.5倍もの票を獲得していた。

イケメンたちの圧勝だったのだ。

そりゃそうだろ。
どんな世界だって、
美人とイケメンに人気があるのは当たり前だよ。

いや、ここで重要なのは、イケメンに投票した理由なんだ。

調査の対象となった投票者の73%は、
「私が彼に投票したのは、 彼がイケメンだからではない」
と思っていたのだ。 

「イケメンだから、投票しちゃった部分もあるかな」 
と思っていたのは14%にすぎない。

人々は、「イケメンだから投票した」という自覚なしに
イケメンに投票しただけでなく、「人柄が信頼できるから」とか
「経済政策に期待できるから」とか「実績があるから」とか、
容姿とは別の理由で、投票したのだと思いこんでいたのだ。

たまたまそういう結果になっただけだろ。

いや、 同様の研究は、 山ほどあるよ。

たとえば、「採用面接で、身 だしなみが、どのような影響を与えるか」
という研究がある。

その結果、
「仕事に必要な資格よりも、
身だしなみのよさのほうが採用決定に大きな影響を与えていた」

ということがわかった。

そしてここでも、 面接官自身は、
「外見は、 ほとんど採用決定には影響しなかった」
と考えていたのだ。

 つまり面接官は、「外見で採用したわけじゃない」
と自分では思っていたが、
実際は、外見で採用していたということだ。

どうしてそうなるの?

「容姿が優れている」という特徴が、
漠然と「その人間が全体的に優れている」
というイメージに変換されてしまう。

「全体的に優れている」という印象を持ってしまうと、
その政治家の政治手腕も、人柄も、政策も、
なにもかも優れているように見えてしまうわけだ。

ここで重要なのは、
「イケメン政治家の容姿に影響されて、
イケメン政治家に投票してしまったのに、
『イケメンだから投票したわけではない』 と言う人」 は
ウソつきでもバカでもないということだ。

彼らの「意識」は、たしかに容姿ではなく、
政治手腕、人柄、政策を見て、投票したのだ。

しかし、まるで夢遊病者のように、彼らの「無意識」が、
彼らの意識が知らないところで、
政治手腕、人柄、政策の評価値を
書きかえてしまっていたのだ。

彼らの「意識」は、いわば善意の第三者であって、
 ウソをついているわけではないのだ。

また、彼らはバカだから、そんな愚かなことをしたわけじゃない。

知能が高く、有能な人であっても、自分の無意識が、
自分の知らないところで、
勝手に脳内の評価値を書きかえるのを
防ぐことはできないからだ。

これは、脳のセキュリティホールなのだ。

どんなに超高機能かつ超高性能のシステムであっても、
セキュリ ティホールから侵入されたら、 やられてしまう。

「自分だけは大丈夫」と思っている人ほど危ない。

「人は見た目が9割」ってこと?

そうじゃない。

この現象は、容姿に限った話ではないんだ。


たとえば、2001年、9?11テロが勃発したとき、
ブッシュ大統領への支持率が急上昇した。

注目すべきは、このときブッシュ大統領の経済政策への支持率まで
47%から60%に上昇したということだ。

つまりこういうことだ。

テロが勃発したら、大統領のテロ対策の支持率が上がった。
すると経済政策への支持率まで上がったんだ。

有権者の脳内で、こういうことが起きたってこと?

テロ対策=優れている → 全体に優れている
 → 経済政策=優れている

そういうこと。

これは、「思考の錯覚」なんだ。

「目の錯覚」の場合、自分が錯覚をしている
とわりとすぐに気がっくことができる。

しかし「思考の錯覚」の場合、
錯覚をしていること自体に、 本人はほぼ気づけないのだ。

この世界は、思考の錯覚に満ち溢れている。

なぜなら、プラスのイメージを引き起こすものであれば、
なんでも「全体的に優秀」という
思考の錯覚を引き起こしてしまうからだ。

たとえば、

「売り上げを半期で73 %増やしました」 
「500万人のアプリのサーバを運用していました」
「株式会社凸凹商事の営業部長をやっていました」
「月間300万PVのブロガーです」 
「あの有名人のベストセラー本を担当した編集者です」

 なんていうわかりやすい実績は、
どれも「思考の錯覚」 を作り出す。

たとえそれが実力によるものではなく、
上司や同僚や部 下や顧客のおかげで達成できた
実績だったとしても
強烈な思考の錯覚を生み出すのだ。

もちろん、麻雀の強さでも、絶妙なタイミングのつっこみでも、
しゃれたジョークでも、住んでるマンションでも、
学歴でも、経歴でも、

あなたの想像もしなかったような、
実にさまざまなものが思考の錯覚を作り出す。

ここで重要なのは、

「人々が自分に対して持っている、
自分に都合のいい思考の錯覚」は、

一種の資産として機能するということだ。

本書では、これを「錯覚資産」 と呼ぶ。 

また、もう1つのポイントは 「全体的に優秀」は、
「思考の錯覚」の、ほんの一例に過ぎず、
さまざまな種類の思考の錯覚があるということだ。

複数種類の思考の錯覚が掛け算されることで、
とんでもない威力の錯覚資産が作り出されるのだ。


 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


ということでした

あまり好きな文章ではありませんが
今回お伝えしたかったことは、その内容ではなく
電子書籍のサンプル

この活用をお勧めしたい、ということです

読んだ気になって自分を錯覚させる分には、
人様にご迷惑をかけることもありませんから


ではまた