(株)カプロラクタム-blog

果たしてココは何処なのだろうか・・・
否!ココは(株)カプロラクタム代表取締役兼社員αのweblogである!

プールに金魚

2012年08月07日 | 時事
中学校プールに金魚500匹、夏祭り売れ残り
いろいろ突っ込みどころが多い記事ですね。順番に行きましょうか(笑)

まず、建造物侵入と器物破損(フェンスを壊した)罪ということですが、金魚を入れたこと自体が罪に問われているわけでないということ。法律上は産業廃棄物と言うより拾得物になるのでしょうか。処分せずに捕まえているところを見ると、持ち主に返す気満々のようですが。
次に、夜間に放流されたとして、その後朝まで金魚が死んでいないこと。うちのプールであれば残留塩素は1.0付近で管理していますから、一般的に魚類が住める濃度のおよそ10倍の塩素が含まれています。水道水ですらカルキ抜きが必要な金魚が1日以上生息できると言うことは、そのプールの塩素濃度がそれほど高くないことを示しています。岐阜はちょっとした事情で塩素に敏感(笑)なので、2番目に突っ込んでみました。
それから、プール水の全換水に16万円もかかるということ。これは純粋に驚きました。基本的に、井戸水+河川に放水であればプール水には一銭もかからないはず(厳密には電気代とかが含まれる?)なので、この学校は水道水を使っているか、下水に流しているか、その両方と言うことになります。記事に「排水と給水」と明記されているので、両方と言うことでしょうか。上水道と下水道の値段はほぼ同じなので、水道水+河川に放水のウチであっても半額の8万円はかかるわけです。それでも金魚500匹の市場価格は5000円程度なので、16倍の損失というわけですね。
あとは、校長の「プールは生徒が管理している」発言。小学校は輪番制ですが、中学校であればプールの管理は当然体育の教員が行っているわけです。「生徒たちが一生懸命に練習しているプールなのに」なら分かりますが、施設を子どもに管理させているとすれば問題がありますね。いくら施錠や塩素投入をやらせてたとしても、そこは正直に言っちゃまずかったのではと思います。
さらに、全換水する覚悟にも関わらず、わざと半分水抜きして生徒に金魚すくいをさせている件。誰がどう考えたって、水さえ完全に抜いてしまえば金魚を全て捕まえるのは至極容易なことでしょう。どうせ排水溝の隙間からは逃げられませんし、手づかみでポイポイ水槽に投げ込めるはずです。それを、わざと苦労して捕まえている振りを撮らせているのは、「こんなに苦労している」と魅せるためのマスコミの演出に他なりません。しかしアレでは非常に楽しそうに映ってしまい、模倣犯を呼び込みかねない出来栄えだと思いました。
最後に、これは記事でなくテレビの取材で答えていた生徒のセリフですが、「金魚が藻を食べていた」発言。プールに藻を生やしちゃダメでしょう・・・

そんな感じで、プール担当として中々に考えさせられました。もし今度の土日にウチでも同じことが起こったら・・・まあもう終了の時期なので、そのまま飼うかな(笑)