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司法試験漏洩問題

2015年09月09日 | 時事
教え子の答案「漏洩なければ作成困難」 司法試験問題
余りにも模範解答と視点がぴったり一致し過ぎたのが発覚につながったという話です。

小学校だと多くの場合単元テストは業者のものを使用しますが、自分はやはり子ども達の算数の力を特別伸ばしたいと思うので、現知識を総動員させれば解けるハイレベルな問題を自ら作成してやらせる場合もあります。そういうのはどうしても平均点は低くなってしまいますが、業者テストなんて100点取れて当たり前ですから、差がついた方が成績付けが楽になるのですよね。
で、中には最近の流行りを取り入れ、「式が50×25になるような問題を作り、答えましょう。」というような記述式のものも作ったのです。単純に計算と答えが合っているだけでなく、ちゃんと式の意味を正確に理解できているか、文法は正しいか、単位は合ってるか、誤字脱字はないかなどで部分点を与えるような狙いがあるわけですね。最早国語だという指摘は置いておいて、一応模範解答として「ひろしさんは1こ50円のチョコを25こ買いました。代金はいくらでしょう。 式50×25=1250 答え1250円」のように書いておくのですけど、もちろん答えは一様ではありません。しかし、「代金」の問題を作り、品物が「チョコ」までならまだしも、もし「ひろしさん」まで完全に一致していたら、自分でも気味が悪く思うでしょう(笑)ひとまず兄や姉がいたのかな?とか勘ぐったりするかもしれません。

今回の件もその問題のレベルは違いますが、そういうありえないほどの一致が起きたのだと見てよいでしょう。ある訴訟の争点のポイントを自ら上げて論述するような問題で、模範解答に複数あった加点ポイントが全て網羅されていたというものだったそうです。まあ司法試験ですから当然差をつけるのが目的であり、元々満点が取れるようなテストではないのでしょう。採点者が、偶然の一致で片付けるのは余りにも不自然だと気づいたのは前述の通り自分も理解できますが、そもそもそこまで完璧に答えてしまっては怪しまれてしまうという考えを、この解答者は持ち得なかったのでしょうか。さすがゆとり100%。今の小学生ですら、夏休みの宿題で答えを丸写しすると怪しまれるから少し間違えて直すという小手技を使うと言うのに・・・そしてそれすらも1学期の様子を見ていれば先生にはモロバレだと言うのに(笑)この教授も、受からせてあげたかったという気持ちは百歩譲って分からくなはいですが、そこまで完璧に書くと怪しまれるぞという忠告すらしなかったのでしょうか。司法試験なんておそらくこの日本で一番難しい試験の類なのに、それを受ける人や問題を作る人がそんな小学生でも分かるレベルのミスを犯して発覚させてしまうということ自体が信じられません。・・・いや、もっとうまくやれといっているわけではないですよ(笑)

一度こういうことが起こると、その教授の過去のゼミ生だけでなく所属する大学そのものが不正を疑われたり、国の司法全体の信用に関わったりする大問題になります。大学入試などでも言えることですが、これを防ぐにはもう問題作成者は少なくともその年の学生を教えたりできないようにするしかないでしょう。

本当、勉強だけできる人間に育てちゃだめだなあとつくづく思います。