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アニメ表現と配慮

2015年09月13日 | 時事
アニメ「ワールドトリガー」放送内容変更 大雨被害に配慮か
前もワンピースや暗殺教室で同じようなことがありましたが、これ本当に必要な措置なのでしょうかね。

このアニメは見ていませんけど、ジャンプで読む限り、おそらく主人公達が暴風雨という設定の場所で戦い、橋や堤防を破壊するという戦略で戦った場面が引っかかったのだろうと思われます。しかしそれによって誰かが流されるわけでもなく、この場面を見てこの前の大雨被害を想起するのは困難でしょう。ワンピースの津波表現や暗殺教室のナイフなどもそうですけど、実際に苦情があるものなのか製作者サイドの過度な配慮なのかは分かりませんが、結局放送しないことには先の話に進めないわけですからこの措置はその場しのぎ以外の何物でもなく、意味がないように思います。まあ特番などで放映がずれたりすることもあるわけですから、製作者側としては余計なリスクを負うよりは一週ずらす程度で回避できるのなら・・・という安全策なのかもしれません。

アニメや漫画は当然ながらフィクションであり、ドラマや映画などよりもさらにありえない非日常の表現を行っています。しかしその表現に対して「不謹慎だ」と唱えるということは、虚構と現実の区別がついていないことになるでしょう。そして最悪は、自分の要求が通らないと実力行使に出るような危険思想にもつながりかねません。まあ今後堤防決壊を例えに使うようなことがあれば漫画やアニメでも不謹慎だと言えるかもしれませんけど、当然製作から発表までにはタイムラグがありますから、たまたま公開日に重なっただけのものは許容するべきだと思います。そもそも不謹慎なのはワイドショーなどで濁流に飲まれる町を意味もなく繰り返し報道したり、被災者の生活を邪魔して飯の種にしたり、不用意に洪水や堤防決壊をネタにしたりすることではないでしょうかね。

現実世界での不謹慎な表現とフィクションを同じ土俵で捉えるのは考え物ですな。