すごいアマチュアがいたものですなあ。
棋聖戦とは囲碁の7大タイトルの中でも最高位に位置する棋戦で、当然全棋士が参加する他、アマ大会の優勝者も出られる面白い棋戦です。読売新聞社が主催ですから、将棋の竜王戦をイメージすると分かりやすいでしょう。ファーストトーナメントを勝ち上がるとまずCリーグ入りし、4つあるリーグはその勝ち星数により毎年数名ずつメンバーが入れ替わりますが、「その年の挑戦者」を決定するトーナメントに出られる権利は全リーグの1位(Sは2位まで)にあるので、栗田氏もこの後勝ち進めば来期1月の棋聖位挑戦者になれるわけですな。現在2冠の芝野虎丸名人ですらBリーグという厳しい戦いなので、リーグ入りできただけでもものすごい快挙と言えるでしょう。
まあ、彼も院生だったという話なので、プロ試験には合格しなかったのですね。よほど厳しい関門なのでしょうけど、今はAIがプロ以上の実力をもっているので、しっかり研究していればプロになって揉まれるより強くなれる可能性もあるということなのでしょう。合格してから遊んでしまい全然勝てないプロ低段もいる中、学業もがんばりつつこうして結果も出すアマもいるわけですから、今の時代プロとアマの境目はほとんどないのかもしれませんね。
というか、編入制度は囲碁にはないのかな?仲邑菫初段は青田買いしたのに、こんな逸材を手放してよいのでしょうか?