今日は枕なしの本題から。キウイは今回の鏡を次のステップにする事にした。
つまりガラスタイルの練習。
その前に、まずは前回その為の下絵をザックリで良いから描いて来てと頼んで置いた。
どんな絵を描いて来るか?は大体想像は付いていた・・・
上手いとか、下手とかを見る為じゃない。何がしたいのか?を見る為の絵。
良くこんな事を言う人がいる。何と無く・・・、あんな感じ・・・、大体・・・
何か伝わるかな・・・相手に。大抵の場合は判ったフリ。例えばイチロ-さんみたいな・・と言えば、あぁあの打ち方ね・・・とか、ユ-ミンさんが好き・・・ならメジャ-な分、
そのもの自体が何であるかが伝わる。しかし、バラが作りたい・・・これでは何も
伝わらないのと同じ。何万種もある中から、何を作りたいのか・・・
だから、事前に描いてもらった・・・ここからどんなバラを作りたいのか?それが
知りたかった。ここで大事なのは形。色なんか先の先。
勿論、キウイの事だから、そう言えば必ず図鑑、ネット、調べて絵を描いて来るはず。
しかも、その時点でありとあらゆるバラを観る事になる。
さて何を選択し、何を描いて来るのか? その時に起こる事・・・ここが大事。
つまり、キウイくらいの経験者になると、作りたいのはこれだけれど、難しいだろうから
こっちに・・・なんて事をしたりする。しかもそこに最もらしい根拠もある。
何と無く・・・そんな気がしたでは無い。
しかも、もし難しいと思ったら、デフォルメして見る・・・これも伝えた。
更に、こんな形も考慮に入れて・・・もアドバイスして見た。
すると、持って来た絵は、俺の考慮に入れて・・・と言った形のくり返し。
大きさを大小変えただけ・・・そこで確認をする。
このバラで良いの?すると、どうやら描いていて上手く行かなかったらしい。
ただこれさえあれば、本質へ近づく。つまりこれでは無い事がはっきりしたから。
では、一緒に確認しよう。図鑑を見せてどのバラが好きか?選んで見て・・・出来れば
傾向と対策を立てたいから、数点と言うと選んだ物が明らかに描いたモノとは違う。
その中から俺が選択した。これで良いね・・と選んだのはこれ。
そこからは企業秘密。何せ先生ってのは、腕の切り売り。真似など簡単だからね。
ちょいとしたアドバイスでこんな下絵になる。さてガラスタイルの切り方の確認。
切り方にコツがある。これさえマスタ-すれば後で紹介する俺の作品のパ-ツが
出来る人もいるかもね。まっそう言う訳で今日のキウイはここまで。
時間は掛かるだろうけれど、ドラマチックなキウイが見れると思うよ・・・・
その後は作品作り。ここからは腕のひけらかし。今までの道のりはこまめな事のくり返し
持久力のあるそこそこの人なら何とかなるだろうが、しかし、ここからは違う。
真の実力、基礎が無い人には無理だろう。ガラスタイルは基礎が無いと精度の良いものは
切れない。成功率は偶然と思うくらい下がるし、1枚も切れないって事にもなる。
ただ、きちんと理解して時間を掛ければ、かぐやも切れるようになった。
キウイも始まった・・・上手くしたいものだ。
ただ誤解されるのも困るから、補足だけれどガラスタイルが切れたから上手いって事では
無い。切れないより切れた方が良い。クラッシュだけより、狙ったモノが切れた方が、
作品の幅が広がる。これだけ。きちんと切れる・・・こんなもんは技術のひけらかし。
でもプロとしては、出来ない・・・それでは恥さらし。
教室の生徒さんなら、まだしも教える側、作家なら当たり前。
更に言えば1つや2つ出来ても出来た事にはならない。いついかなる時も安定して切れないとね。1000枚でも1万枚でもコンスタントに同じように切れないとね。
ここでの左端の花では俺の場合12枚を完成するのに、3枚の失敗。まぁまぁだなっ。
朝昇龍関に負けたなっ。これじゃ関脇、大関クラス。
その後は全勝。コツは掴んだ。もう時間が解決する。
こうなると、もうその下の段のデザインを考えながら、やるのみ。
ここからがお楽しみの部分。85点は取れる所まで来た。失敗しに行かなきゃね・・・
そして最後に和服でエンディングって事でそろそろエンディングテ-マ曲が欲しいのね。
そこでチャゲ&飛鳥さんのひとり咲きを選択して見た。解説は小部屋でする事にして、
そろそろ最終確認をしながらやらないと、本質がぶれる恐れがある。
そもそも、この作品はかぐやの依頼ではあるが、katsuグル-プの看板でもある。
しかしながら、完全なる仕事を確立している訳では無く、未だ発展途上。
ここでkatsuグル-プとしてチ-ムの掟と考える事は、助け合うが寄り添わない。
折れるでは無く、しなる。照らす時は徹底的に照らし、控える時は徹底的に控える。
照らされたら徹底的に光る。努力を無駄にしない。無理、無駄、ムラを無くす
だけの能率効率を重要視しない、しかし、上手くなる為なら、徹底的に失敗をしても
何のおとがめなし、勿論工夫無しでは困るが。考え方は整理してあるから、一切ぶれは無し。安定している。なら技術論。これもそこそこ自己分析出来ているようだから、
大きな失敗は無さそうだ。ここまで来れば幕の引き方。どうこの作品と終わりを迎えるか?そこでひとり咲きを選んだ。
内容は恋だの愛だのって言う歌だが、内容の本質さえぶれなければ全く問題無い。
つまり、一緒に志した夢が散って行く・・しかし・・・ひとり咲き・・・
ここで感受性が問われる。つまりこの作品は今の俺の全力を出せたなら、今の俺の実力。
この作品が埋もれて行くようなら、散っても悔い無し。
いつ死ぬか判らないのが人生。ここまで作品に後悔は無かった事になる。
いつか俺も仲間の3人も順番を問わず1人づつ死んで行く。
売れてみんなで一緒にやる・・・これに間に合わないかも知れない。
けれど誰が逝っても前に進む事。それが俺でも・・・とかぐやに伝えようと思った。
しかし悲観している訳では無い。例えそんな時でも・・・とそう言う時でも前に進む事。
これをこの作品に描いた。
栄光はみんなで掴む。これはあくまで理想。誰が上に立とうと構わない。
俺は全力で頭を死守するつもりだが・・・
では、簡単なまとめ。かぐやのペガサス完成後、俺はかぐやをライバルと見なす。
良いライバルを仕上げる事が出来た。ようやく本気で勝負出来る相手が出来た。
待っていた。こんな日が来るのをね。これで一層日高氏にもプレッシャ-を掛けられる。
胸張って、対等の権利を勝ち取って欲しいと思う。
作品作りでは対等、人として先輩なだけ。
今までも、確かにかぐやは上手かった。しかし、それは後に俺がいた。
その最高傑作が賞を貰ったテ-ブル。
しかしいつまでも、一緒にやると決めた奴が教わっていては駄目なのね。
その作品を1人で作ったモノで追い抜かないと・・・やっとそれが出来る。
昔、ヒカルの碁と言うアニメがあった。内容は名碁打ちの幽霊が子供に指導するって話。
ようやく俺はかぐやの幽霊やらなくて良くなった。
これで2人でさくらを育てる。じっくりね。本当のオリジナルが何か?ってね。
今までは己自身の問題。ここからは指導力が問われる。指導とは、技術論やセンスを
教えるだけでは無い。相撲じゃないが、心技体。ここは新たなる真価が問われる。
教えるとは、相手に自身になれるか?と言う事。相手と同じにならないと相手の気持ちが判らない。それにはさくらと向き合うのは良い勉強になるはず。
さくらも山ほど今のかぐやなら得るモノはある。
おっと話がそれた。そんなこんな色々満載なのは、すべてこの作品で生前葬をする為。
今まで話て来た事を踏まえれば、建材展でのお披露目は最高の場。
しかし、そこで何も無ければこの作品は売れるまでかぐやの家にお蔵入り。
これが最後のお披露目になるかも知れない・・・
そこでかぐやの作品の葬儀を盛大にやろうと考えている。コンセプトは寺院のようにも
見えるこれから作るカネキさんのブ-スの中央にこれを飾る。
そしてここに来る人に花でも持って来てもらうと立派な葬儀になるって訳だ。
献花台も作ろうと思う。
それで、弟子のかぐやには死んでもらう。そしてこれからはライバルのかぐやとして
やってもらう。すべて対等で結構。絶対に負けない。
これが本当に機能した時、相当な作品を一緒に作れる。