かったかくんのホームページ

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人の命を守るために必要なもの

2010年12月27日 | Weblog
上田口地区の青少年健全育成会に参加をしました。映画鑑賞と講演会が行われました。教えた生徒が講師となって、自分の出身の小さな地区の公民館で頑張っている様子を話してくれました


Hくんは、中学校時代野球部に所属して、3年間頑張り通しました。また中学校を卒業してからも高校野球に身をおき、甲子園を目指した生徒です。


 そして、航空自衛隊へ。入隊してから、空自の救難隊を知り、人の命を救う職務を目指し救難教育隊に入学しました。



 といっても入学すれば、必ずなることができるとは限りません。厳しいトレーニングが待ち構えています。採用が0だった年もあると言います。昨年は、1人の合格者。過酷なトレーニングを通過したものだけが救難員として、人命救助にあたることができます。日本救難の砦なのです。



 トレーニングの様子を映像で見せてもらいました。深いプールに候補生みんなで素潜りで潜り活動を30分行います。酸素ボンベが数カ所置かれています。一カ所には、一回につき、二回だけ吸うことができます。そのうちに苦しくなってきます。



 ボンベを自分の方に引きずって持って行く人が出てきます。すると、みんながボンベを競って奪い合うような形になったのです。それで、気持ちが乱れて、水面にあがってしまいました。



「おまえたちは、人命救助から逃げたんだ。」



と強く責められます。極限の状態でも人のことも思い合える気持・・・そこに救える命があるのです。落下傘の初降下の時には、「遺書」を家族宛に書きました。実際に遺書を手にすると、「家族」のことが思われて、ぼろぼろ涙がこぼれ落ちたそうです。




 人を助けるということは、自分に厳しく人に優しくなければならないのです。話をしているHくんが大きく見えました。



「救難者が命を落とすのもその人の運命です。それを変えるのが私たちです。神の領域なのかもしれません。自分に厳しいことはもちろんのこと、苦しいときにどれだけ相手のことを考えて臨めるかが重要なのです。」




「絶望を感じている遭難者に救いの翼でありたい。」




第一線で体を張っているHくんの言葉に胸が熱くなりました。また地区の方々も涙をこらえている人も多くいました。

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