心地よい感謝の言葉 『ありがとう』
思いがけない 嬉しさ浴びて
今年度の学校便りにも書きましたが、「ありがとうございます」とか「お世話になりました」「おつかれさま」などと言った相手をねぎらう言葉って大切であることを感じます。
先日、学校から帰る途中、年配のご夫婦が乗られた車が、片方のタイヤが脱輪して、側溝に落ちていました。通りがかりの人たちが集まって、どうあげたらいいのか話していました。
軽自動車だったので、持ち上げてあげようとしたけれど、なかなか上がりません。側溝に石などを詰めてあげてようとしたけれど、それもちょっと無理でした。
「自動車屋に電話をしたらどうですか。」
と言うと、すでに連絡済みでした。
いろいろ試しながら、修理工場の方が来るまで待ちました。不思議なもので、知らない人たち同士が一つのことを試しているうちにちょっとした一体感ができているような気がしました。
しばらくすると、修理工場の方が来ました。よく見ると、かつて教えたTくんのお父さんです。
ジャッキーなどを使って、車が側溝から上がりやすいように、仕掛けをしました。さすが、プロフェッショナル。Tくんのお父さんの車と軽自動車をロープでつないで、引き上げるという作業です。
「車を動かすよ。先生、軽自動車に乗って、思い切ってハンドルを右に切って下さい。」
という指示。
Tくんのお父さんの車のエンジンを吹かして、前に車を動かすと、軽自動車が一発ですーっと側溝から上がりました。すごい。
用事もあったので、すぐに帰りました。
手伝って数日後のことです。たぶんTくんのお父さんから名前を聞いたのかも知れませんが、
「ありがとうございます。あのときは、おかげで助かりました。」
という車の持ち主の方からの電話。
「お互いさまです。」
と言う返事をしました。今回は、手伝う形でしたが、いつ自分が逆の立場になるのかわかりません。そこはやっぱりお互いさまです。
しかし、その電話での相手の方の温かさが伝わってきました。でも、「ありがとうございます。」
と言われて悪い気はしません。人に対しての感謝やねぎらいを大切にするということを、自然な姿で、年配のご夫婦から学びました。こういう言葉が行き交う社会を求めていきたいですね。
先週の日曜日は朝から水路の掃除でした。帰って玄関のところに行くと、
あのときの方がわざわざ訪問してくれていました。しばらくお話をさせてもらいました。
なかなか自分にできないところが多いのですが、自分の行動の中に少しでも心がけていきたいと感じます。