写真はニュルンベルク市内広場のマーケットより。ベル型のパプリカは食用ではなくリースなどの材料にするらしい。
元NHK記者で現在ミュンヘン在住のフリージャーナリストの書く、内側から見たドイツ事情あれこれ。
私が意外だったのは、ドイツ人の平均年収が日本人よりかなり低いこと。それでもドイツ人が豊かに見えるのは、外食しない、ブランド製品買わない、毎日必要な食品はとても安い(これは行ってみて実感)に加えて、家と旅行にお金かけるからだそうです。
時間外勤務というのもほとんどせず、夕方にはさっさと帰宅、家族の時間を大切にする。日本で言うと中規模な都市がほとんどで、家は日本よりも安いし、街中に公園は多いし、郊外は近いし、長期の旅行はイタリアなど地中海沿岸へ家族で行くそうで。いいですね。あくせく働いて、狭い家に帰る日本人がかわいそうになってきた。
合理的で無駄が嫌い、それはゴミになるような包装をしないことから始まって、原発廃止の決定まで、筋が通っていると私は思った。
自己主張はきちんとするけれど、困った人にはたとえ他人でも親切にするのは、日本も見らなうべきと私は思う。日本では身内、仲間内では居心地いいけど、関係ない人には警戒し、けっこう冷たいと思う。この本の中では、日本に住むドイツ人が、朝、駅で倒れた人をサラリーマンが何人もまたいでいる光景を見てショックを受け、日本そのものに嫌気がさしたのかドイツへ帰ってしまったという。
昨日会った私の友人は、以前一人でイタリアへ行ったそうだけど、道を聞いたらみんなとても親切だったそうで、英語のわかる人をわざわざ連れてきてくれたりもしたそう。日本人はここまで親切にできるだろうか。
それとドイツ人は筋金入りの戦争嫌い。有史以来ずーといろんな戦争を経験し、極めつけは第二次大戦の大量虐殺。平和なヨーロッパ、平和な世界を目指すドイツの努力をとても偉いと思った。
よその国を知ってこそ自分の国も見えてくる。たちまちは無駄な買い物をやめ、家の中はすっきり整理し、嫌なことは嫌とはっきり言って余計な人付き合いにも煩わされないようにすることかな。頑張ろう。